オリオールズ・ハイド監督、菅野智之の投球は「失われた芸術」 連敗止める好投に「素晴らしかった」

2025年4月29日(火)12時51分 スポーツニッポン

 ◇ア・リーグ オリオールズ4ー3ヤンキース(2025年4月28日 ボルチモア)

 オリオールズの菅野智之投手(35)が、28日(日本時間29日)に本拠でのヤンキース戦に先発。5回5安打無失点、メジャーでの自己最多を更新する毎回の8三振を奪う好投で、チームトップの3勝目を挙げた。チームの連敗を3で止める、安定感あふれる投球にブランドン・ハイド監督(51)も「素晴らしかったと思う」と改めての賛辞を送った。

 菅野のこの試合までの最多奪三振はメジャー初勝利を挙げた5日(同6日)ロイヤルズ戦の4つ。この日は倍の数を奪い、力で強力打線をねじ伏せた。指揮官は「2巡目以上対戦するにはとても厳しい打線」と相手の打力を認めたうえで「ただ、ストライクゾーン内にボールを散らし、緩急をつける能力は非常に印象的だった」と制球力と投球術が勝利の要因となったと分析した。

 絶対的な制球力を武器に、打者との駆け引きの中で多彩な変化球を効果的に配球する。打たせて取るケースもあれば、この日のように三振を量産することもできる。菅野のスタイルを受け「それらは現代野球では『失われた芸術』のようになっている。だから新鮮に感じられる。カーブでストライクを取り、今夜はスプリットもよかった。内外角に速球を投げ分けた」と最大限の賛辞だった。

 菅野は初回1死からア・リーグ首位打者のジャッジに左前打を許し、続くベリンジャーには四球。2死後、チザムへの死球で満塁の局面を迎えたが、6番・ボルピをスイーパーで遊ゴロに仕留めてピンチを脱出。2回からは持ち味の制球力を存分に発揮し、1死からドミンゲスをスプリットで空振り三振。続くぺラサをスイーパーで見逃し三振に仕留めた。

 3回も1死からの連打で一、三塁としたが、ゴールドシュミット、チザムを連続三振。チザムをスプリットで空振り三振に仕留めると、こぶしを握り吠えた。4−0の5回2死、ゴールドシュミットにセンターへの大飛球を打たれたが、中堅手・ムリンスがフェンス際で“ホームランキャッチ”。菅野は手を叩き、満面の笑みを見せた。直球の最速は94.4マイル(約151.9キロ)。スプリット、スイーパー、カーブ、シンカーなど多彩な変化球を効果的に配球し、走者を背負いながらも徹底して要所を締めた。

 5回まででメジャーでの自己最多を更新する95球を要した。強力打線だけに、細心の注意を払いながら丁寧に投げた結果の数字だった。

スポーツニッポン

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