菅野智之 地区首位ヤンキース相手に5回無失点で3勝目 自己最多の毎回8K、首位打者ジャッジも仕留める

2025年4月29日(火)10時24分 スポーツニッポン

 ◇ア・リーグ オリオールズ4ー3ヤンキース(2025年4月28日 ボルチモア)

 オリオールズの菅野智之投手(35)が、28日(日本時間29日)に本拠でのヤンキース戦に先発。5回5安打無失点、メジャーでの自己最多を更新する毎回の8三振を奪う好投で、チームトップの3勝目を挙げた。

 立ち上がりのピンチをしのいで、リズムをつかんだ。初回1死からア・リーグ首位打者のジャッジに左前打を許し、続くベリンジャーには四球。2死後、チザムへの死球で満塁の局面を迎えたが、経験豊富な“オールドルーキー”は慌てなかった。6番・ボルピをスイーパーで遊ゴロに仕留めてピンチを脱出。確実にスコアボードの左端に「0」を刻んだ。

 2回からは持ち味の制球力を存分に発揮した。2回が始まる前に、マウンドの足場などの整備が行われると1死からドミンゲスをスプリットで空振り三振。続くぺラサをスイーパーで見逃し三振に仕留めた。3回も1死からの連打で一、三塁としたが、ゴールドシュミット、チザムを連続三振。チザムをスプリットで空振り三振に仕留めると、こぶしを握り吠えた。3回までに6奪三振。メジャー初勝利を挙げた5日(同6日)ロイヤルズ戦の4奪三振を上回り、メジャーでの自己最多奪三振数を更新した。

 味方の好守にも助けられた。4−0の5回2死、ゴールドシュミットにセンターへの大飛球に中堅手・ムリンスがフェンス際でジャンプし“ホームランキャッチ”。菅野は手を叩き、満面の笑みを見せた。直球の最速は94.4マイル(約151.9キロ)。スプリット、スイーパー、カーブ、シンカーなど多彩な変化球を効果的に配球し、走者を背負いながらも徹底して要所を締めた。

 同地区で首位を走るヤンキースを相手に全力で腕を振った。ヤ軍とは3月20日(日本時間21日)のオープン戦で対戦し、4回2/3を投げて6安打5失点。ジャッジには2つの四球を与えるなど、生命線である制球力が乱れた。しかし、同じ失敗は繰り返さない。ジャッジには2安打を許したが、5回無死一塁の場面では、スプリットで空振り三振を奪い、進化と対応力を存分に見せつけた。

 5回まででメジャーでの自己最多を更新する95球を要した。強力打線だけに、細心の注意を払いながら丁寧に投げた結果の数字だった。ベテランの投球術でチームは連敗を3でストップ。乱れない右腕が、浮上へとチームをけん引する。

スポーツニッポン

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