首位明大を支える宗山の直系後輩 得点圏打率は実に8割の2年生
2025年4月29日(火)11時56分 スポーツニッポン
100周年を迎えた東京六大学野球は3週を終え、各大学が2カードを消化した。新しい顔も登場し、リーグ戦を盛り上げている。
連続して勝ち点を落とし苦しい法大ではルーキーの境亮陽(大阪桐蔭)が2番打者として打率・474の大活躍。1年春の首位打者の可能性も残す。3連覇を目指す早大では4番に座った寺尾拳聖(3年=佐久長聖)がチームを引っ張っている。これまで通算2安打の男が打率・526、1本塁打、8打点と打率&打点の2冠。努力の男が花開いた感じだ。
現在4勝1分と首位に立つ明大では神宮デビューを果たした田上夏衣(2年=広陵)の活躍が目立つ。2番に入り打率・391(5位)5打点。打点すべてがチームの結果を左右してきた。東大1回戦では先制打、慶大1回戦はサヨナラ打、同2回戦では同点打に延長12回には一時勝ち越しとなる左犠飛。同3回戦でも先制打と価値ある安打が続き、得点圏打率は5打数4安打の8割をマーク。唯一の凡打となった一打も中堅手のファインプレーに阻まれたもの。
広陵—明大の先輩、楽天の宗山塁からは「泥臭くやれよ」のアドバイスを受け、打席では選球眼と際どいボールはファウルで逃げる技術でクリーアンプにつなげている。
「僕の後ろにはいい打者が控えているので、つなぐ意識で打席に立っています。チームの勝利に役に立てるよう頑張ります」と1番の榊原七斗(3年=報徳学園)とともに脅威の1、2番コンビを形成している。
宗山は2年春に首位打者を獲得。先輩に少しでも近づこうと直系の後輩が一歩ずつ階段を登り始めている。
◇田上夏衣(たのうえ・かい)05年7月12日、熊本県山鹿市出身の19歳。山鹿少年野球クラブ(軟式)で野球を始め中学では熊本北部リトルシニアから広陵。2年春、3年春夏と3度甲子園に出場。3年春はベスト4、同夏は3回戦で優勝した慶応に敗れた。温泉巡りが趣味で好物はオムライス。1メートル74、76キロ、右投げ左打ち。