【柔道全日本選手権】阿部一二三が体重約2倍の相手に一本負け 個人戦6年ぶり黒星も「改めて柔道が好き」

2025年4月29日(火)14時15分 スポーツニッポン

 ◇柔道全日本選手権(2025年4月29日 東京・日本武道館)

 体重無差別で男子の日本一を決める伝統の大会が行われ、66キロ級五輪2連覇王者で初出場の阿部一二三(27=パーク24)は2回戦敗退となった。100キロ超級で、登録体重120キロの鈴木太陽(日本製鉄)と対戦し、4分7秒、大内返しで一本負けを喫した。個人戦での棄権を除く黒星は、19年8月の世界選手権準決勝・丸山城志郎戦以来、6年ぶりとなった。

 1回戦では81キロ級の佐藤佑治郎(山形県警)から背負い投げで一本勝ちを収めていた阿部一。注目の2回戦は登録体重差で、ほぼ倍となる120キロの相手と対戦した。身長も167センチの阿部に対し、鈴木は180センチ。阿部は果敢に技を仕掛けたものの、最後は一本負けで畳に突き落とされた。妹・詩も見守る中での戦いだったが、体格差に阻まれる形となった。

 体重無差別で争われる国内最高峰の大会。前日会見でも「軽量級だからこそ会場を沸かせられる。古賀先生みたいに、軽量級でも重量級と戦えるんだぞと子供に夢を与えられる柔道ができるのが全日本選手権。そういうことを意識しながら頑張りたい」。90年大会で71キロ級ながら準優勝を果たした故古賀稔彦さんの名前を挙げ、“柔よく剛を制す”戦いへ胸を高鳴らせていた。

 今月初旬の全日本選抜体重別選手権では1回戦で左肘を取られた際に負傷し、準決勝を棄権。昨夏のパリ五輪以来の復帰戦は不完全燃焼に終わっていたが、幸い軽傷で、予定通り初の全日本選手権に挑んだ。「柔道家として一度は立ってみたい舞台。人生でこの1回のつもり。最初で最後」と覚悟を決めて上がり、軽量級ながら1勝という大きな足跡を残した。

 ▼阿部 全日本の舞台に立ちたかった。この畳に上がれて凄く幸せ。改めて、柔道が好きだなと思った

スポーツニッポン

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