阿部一二三、2回戦で体重120キロの相手に一本負け…攻めの柔道貫き「すごくいい経験」

2025年4月29日(火)22時18分 読売新聞

2回戦で鈴木太陽(右)に敗れ、うつむく阿部一二三(29日)=帖地洸平撮影

 柔道・全日本選手権(29日・日本武道館)——体重無差別で男子日本一を争い、香川大吾(ALSOK)が決勝で原沢久喜(長府工産)に優勢勝ちし、7度目の出場で初優勝を果たした。前回覇者の中野寛太(旭化成)は準決勝で香川に敗れた。66キロ級五輪2連覇でこの大会初出場の阿部一二三(パーク24)は2回戦敗退。6月で引退する意向のウルフ・アロンは3回戦で姿を消し、ともにパリ五輪で銅メダルを取った永山竜樹は1回戦、橋本壮市(いずれもパーク24)は3回戦で敗退した。

1回戦は81キロの選手に一本勝ち

 初めて挑んだ全日本の大舞台は2回戦で敗退。だが、阿部一の表情は晴れやかだった。「すごくいい経験になった」。66キロ級の自身より大きな相手に2戦とも攻めの柔道を貫いたからだ。

 1回戦は81キロの選手に対し、開始1分23秒で得意の担ぎ技を決めて鮮やかな一本勝ち。記念すべき1勝をもぎ取り、武道館の大観衆が大いに沸いた。120キロの最重量級選手に挑んだ2回戦は終盤に大内刈りを返され、畳に沈んだ。それでも果敢に勝負に出た結果の敗戦は誇っていい。

 体重無差別の畳には発見があった。五輪2連覇中の66キロ級では自身が挑戦を受ける立場。久々に大きな相手に立ち向かい、「挑戦者の気持ちって大切だなと改めて気づいた」という。

 「重量級相手にあれだけ勝負できたのは自信になった」と組み手争いにも手応えを語る。5度目の優勝を狙う6月の世界選手権、3連覇を目指す3年後のロサンゼルス五輪に向け、得がたいものを手にした。(福井浩介)

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