2階級制覇王者・矢吹正道のジムがJBCに謝罪要求 リングアナが寺地戦の勝利をおとしめるような発言
2025年4月28日(月)18時3分 スポーツニッポン
ボクシングのLUSH緑ジムは28日、3月13日に東京・両国国技館で行われた世界フライ級王座統一戦のリング上で、日本ボクシングコミッション(JBC)の冨樫光明リングアナウンサーにより同ジム所属のIBF世界フライ級王者・矢吹正道の名誉が著しく毀損(きそん)されたとしてJBCに謝罪を要求していると発表した。
同ジムの松尾敏郎会長によると、統一戦に臨んだ寺地拳四朗(BMB)を冨樫アナが紹介した際、ライトフライ級時代に寺地を唯一破った矢吹の勝利をおとしめるような発言があったという。矢吹の周囲から「失礼ではないか」と声が上がり、ジムとしても矢吹の名誉を守るためにJBCへの謝罪要求に踏み切った。
同ジムによると、3月17日に抗議文をJBCの安河内剛事務局長へ提出したものの、これまでJBCは倫理委員会の開催や冨樫氏への制裁をしておらず、矢吹に対する名誉回復の措置が講じられていないとして、今月26日付でJBC評議員会議長の北原義一氏へ要請文を提出したという。
要請文によると、同ジムは5月2日を期限として(1)JBCから矢吹への謝罪(2)冨樫氏のJBC事務局員としての処分(3)冨樫氏の試合役員としてのライセンス上の制裁(4)(1)から(3)におけるJBC公式ホームページ上での広報(5)冨樫氏から矢吹へ対面での謝罪、の実施を強く要請した。また、抗議文提出から既に1カ月以上経過しており、5月2日までに正当に実施されない場合は「法的手段もやむを得ない」と付記した。
矢吹は3月29日にIBF世界ライトフライ級王座を保持したまま、IBF世界フライ級王者のアンヘル・アヤラ(メキシコ)に挑戦して12回TKO勝ち。2階級制覇に成功し、今月にIBFライトフライ級王座を返上していた。