日本王座返上の下町俊貴が元世界ランカーに判定勝ち KOは逃し「眠たかったですか?すいません」と“謝罪”
2025年4月29日(火)19時12分 スポーツ報知
元世界ランカーのディパエンにパンチを繰り出す下町俊貴
◆プロボクシング▽56・3キロ契約8回戦 〇下町俊貴(判定3—0)アラン・ディパエン●(29日・エディオンアリーナ大阪第2競技場)
世界初挑戦を見据えて王座を返上した前日本スーパーバンタム級王者で、世界主要4団体でランキング入りしている下町俊貴(グリーンツダ)が、元世界ランカーのアラン・ディパエン(タイ)に判定勝ちした。
序盤は様子見だった下町だが、中盤から徐々にパンチがクリーンヒット。6回には左ストレートで、のけぞらせた。だが、最後まで仕留めることはできず、最大6ポイント差の3—0の判定勝利となった。
ディパエンは21年12月、当時のWBA&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)に両国国技館で挑戦し、8回TKO負け。その後は8連勝で、今回の一戦へ再来日してきたが、この日もタフだった。
下町は試合後「きょうは勝つことを優先しました」と笑顔なし。地元大阪のリングで、KOを逃したとあり「眠たかったですか?すいません」と客席へ“謝罪”した。
下町の現在の世界ランキングはスーパーバンタム級でIBF5位、WBC7位、WBA9位、フェザー級でWBO3位。陣営は今後、スーパーバンタム級の世界4団体統一王者・井上尚弥の動向も見ながら、どちらの階級で世界を狙うのか見極めていく。
通算成績は下町が21勝(12KO)1敗3分け、ディパエンが20勝(17KO)4敗となった。
◆下町俊貴(しもまち・としき)1996年11月4日、大阪・寝屋川市生まれ。28歳。格闘技好きの父の影響で、10歳から地元ジムでボクシングを始めるも約1年で挫折。寝屋川二中では2年時からバスケット部、星翔高3年時から再び地元ジムに通い、15年12月、グリーンツダジムよりプロデビュー。17年、全日本スーパーバンタム級新人王。23年6月、日本同級王座を獲得し4度防衛後に返上。身長178センチ、左ボクサー。