羽川豊氏が見た西郷のメジャー初V 最後まで「攻めの姿勢」 「体、技、心」で2勝目遠くない
2025年4月29日(火)4時30分 スポーツニッポン
◇米女子ゴルフツアーシェブロン選手権最終日(2025年4月27日 米テキサス州 カールトンウッズ・クラブ(6911ヤード、パー72))
【羽川豊の目】西郷は最後まで攻めの姿勢を失わなかったことが米ツアー初優勝につながった。その象徴が正規とプレーオフの18番だ。左サイドに池が絡むこのホールで果敢に2オンを狙い、2回ともグリーン奥にオーバーさせたが、消極的に2打目を刻んでいたら絶対にバーディーは取れなかった。
最終日は風が吹いてグリーンが硬くなり、縦の距離感が合わず苦しんだ。15番でボギーを叩いた時はアリヤに流れが傾きかけた。それでも自分のスタイルを貫き通したからこそ、最後にご褒美をもらうことができた。
西郷はゴルフIQが高い選手だ。調子を崩しても自分で答えを見つけ出して修正できる力がある。師匠のジャンボはよく「体、技、心」という。優先順位の一番は体。そして技術、その2つが整えば心はついてくるという教え。一時、“ドライバーイップス”のような状態に陥ったこともあったが、体を鍛え直し、技術の土台を再構築することで自信を取り戻して復活した。今は体幹が安定し本当に軸がぶれなくなった。
ジャンボは1人で黙々と練習するタイプを好むが、西郷はその教えを受け継ぐ選手。この優勝でゴルフのレベルはまた一段上がる。2勝目はそう遠くないうちにくるはずだ。(プロゴルファー)