なでしこDF南萌華が語る“守備の国”イタリアでの学び「サッカーに正解はない」ステップアップにも言及
2025年4月30日(水)23時53分 スポーツニッポン
サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」のDF南萌華(26=ローマ)が30日、オンラインで報道陣の取材に応じた。
22年夏に三菱重工浦和から海を渡り、ローマ3年目を迎えた今季はリーグ戦2試合、カップ戦決勝の1試合を残すのみとなった。チームはリーグ3連覇を逃し、女子欧州CLではグループステージ敗退。主力を担うセンターバックは、一足早くシーズンを総括する。
「自分たちが求めている結果にはならないというところで少し悩んだ一年だった。ただ個人的には1、2年目とは違った、また新たなことを感じた一年だった。難しいシーズンではあったけれど、いろんな面で成長できたシーズンだったのかなと思う」
守備の国と言われるイタリアでは、学びの多い日々を過ごす。「常識だと思っていたことが覆されること」も珍しくなかった。
「一つ例として挙げると、守備の残り方が日本とは違う。攻めている時のDFの残り方は、日本では“プラスワン”で後ろに余っているイメージ。でもイタリアでは絶対に相手の前に一人が立ち、相手を挟むような形で必ずリスク管理をする。これは少しビックリした。でもそれが多分イタリアのやり方で、いろんなチームでやっているのを見る。サッカーに正解はないと、イタリアに行って考えさせられた。いろんな国でプレーするのは大事なことだなと」
来年夏までローマとの契約を残す。加入1年目から3年連続で女子欧州CLに出場し、ハイレベルな環境に身を置く。ただ、なでしこジャパンの守備の要は、さらなるステップアップを視野に入れている。
「来たときには正直、こんなに長くイタリアにいるつもりはなかった。でもローマが凄くいいチームで、ローマにいる時間が自分にとっては凄くプラスだった。まだ契約は残っているけれど、ずっとローマにとどまっているつもりはない。年齢も年齢で、いつの間にかもう26歳。一カ国に限らず、いろんな国に挑戦したいなと常に考えている」
クラブでの活動を終えた5月下旬には、なでしこジャパンのブラジル遠征も控える。「とりあえず残りのシーズン、ケガなくいい形で終われるように戦いたい」と言葉に力を込めた。