西田凌佑“宇宙レベル”統一戦見せる!ビッグバン中谷に対抗 枝川会長が新愛称「ブラックホール」を提案
2025年4月30日(水)5時0分 スポーツニッポン
◇WBC&IBF世界バンタム級王座統一戦 WBC王者・中谷潤人《12回戦》IBF王者・西田凌佑(2025年6月8日 有明コロシアム)
IBFバンタム級王者の西田凌佑(六島)が29日、6月8日のWBC同級王者の中谷潤人(M・T)との王座統一戦に向け大阪市内で会見を行った。陣営の枝川孝会長は無敗同士の大一番へ臨む愛弟子に、中谷の異名「ビッグバン」に対抗する「ブラックホール」の新ニックネームを提案。スタイルが異なる両雄の激突は、さながら“宇宙レベル”のスケールに昇華してきた。
一点集中した時のボクサーは強い。無敗同士の世界王者がベルトを懸ける統一戦。西田は「正直、先のこととか考えていない。中谷選手に勝つことだけ。判定でもKOでもいい。魅せるとかより、勝ちに徹したい」と強い決意を言葉に込めた。
30戦で23KOの中谷に対し、西田は10戦2KO。ハードパンチャーで超攻撃的な相手と違い、ディフェンスとうまさで白星を積み重ねてきた。そこだけ切り取れば「盾矛対決」だが、2人のスタイル、内容の違いが「中谷有利」の下馬評をつくり上げる。
ただし、陣営も手をこまねいているだけではない。宇宙誕生時の爆発を意味する「ビッグバン」の異名を取る中谷に対抗し、枝川会長が西田の新ニックネームを提案した。
「西田はブラックホールや!」。一瞬、意味が分からず、固まった報道陣に、そのココロを説いた。「ブラックホールは光も通さない。中谷のパンチも通さない。それから、西田は謎や。全然、強そうじゃないのに、試合になったらやりよる」
ファイトスタイルも内包した深い意味を持つ命名。感想を聞かれた王者は少しだけ微妙な表情を浮かべ「1試合限定で…」と受け入れた。
この一戦に向け、米国と英国から世界ランカー2人を招へい。枝川会長はDMを送るまでして中谷と同じサイズ感、サウスポーのスパーリングパートナーを用意した。家に帰れば、同じバンタム級の元アマボクサーの妻・沙捺(さな)さんがサウスポーだった経験を生かして対策を伝授。熱烈なアシストに応えるために、この勝負だけは負けられない。