巨人の山崎伊織、開幕前に体幹鍛えフォーク改良…35イニング連続無失点に阿部慎之助監督「100点ですね」
2025年5月1日(木)5時0分 読売新聞
7回2死1、2塁、堂林を空振り三振に抑え喜ぶ山崎=片岡航希撮影
巨人2−0広島(セ・リーグ=30日)——巨人が首位浮上。六回に増田陸が2点二塁打を放ち試合を決めた。先発の山崎が7回無失点とし、開幕から35イニング連続無失点で今季4勝目。広島は5連敗。
150キロを超える直球がありながら、巨人の山崎は「力で押すタイプじゃない」と言い切る。重視するのは、多彩な球種を自在に操る制球力。今季5試合目の先発でも持ち味を発揮し、開幕からの連続無失点イニングを35まで伸ばし、セ・リーグ記録を塗り替えた。
好調な相手の3、4番を完璧に封じた。3番小園には、一回の対戦で初球に寸分の狂いもなく左打者の懐に直球を投げ込むと、これを伏線に2、3打席目は外角変化球を打たせて3打席連続の二ゴロ。4番末包も内角を意識させ、無安打に抑えた。
得点源に仕事をさせず、勢いに乗る。七回一死一、二塁で代打攻勢を仕掛けられても動じず、開幕直前に改良したフォークで坂倉、堂林を連続三振に仕留めて7回無失点。球数が100球を超えても、「追い込んでからは低く意識して投げきれた」と振り返った。
開幕前は、先発の座も危ぶまれていた。オープン戦は5試合で防御率6・48。不振の中で自らのスタイルを再認識し、「頭がぶれず、パチンと体が回ったら打者を差し込めるんじゃないか」と投球時のテイクバックを小さめに修正した。制球の土台となる体幹を鍛え直し、フォークボールも改良。諦めずに工夫を重ね、開幕後の好投につなげた。
プロ入り前に右肘を痛め、
巨人・阿部監督「(開幕から35回連続無失点で4勝目の山崎は)100点ですね。最後(七回)は出し切って何とか抑えた。ゼロをずっと続けるのは難しいのですばらしい。(決勝打の増田陸は)ファームの時から頑張っているのはずっと見ていた。もっと上を目指してやってほしい」
広島・新井監督「(5連敗に)我慢する時期だと思うし、各自が今できることをしっかりやっていくという感じかな」