【大学野球】札幌大が全国切符へ好発進…3安打2打点の近藤大翔三塁手 全日本大学選手権へ向け「今度こそ勝ちに行きたい」

2025年5月2日(金)6時40分 スポーツ報知

先制のホームを踏んだ近藤(左)を出迎える札幌大・佐藤監督(右=カメラ・島山 知房)

◆札幌六大学野球◇春季リーグ第1節第1日 道文教大1−7札幌大(1日・札幌円山球場)

 開幕し、3試合が行われた。2007年春以来の2季連続優勝を目指す札幌大は、1部初挑戦の道文教大に7—1で勝利。打線は5番・近藤大翔三塁手(4年=旭川大高)が3安打2打点をマークするなど11安打。投げては右腕・宮田文仁(4年=苫小牧中央)が8回2/3を1失点に抑え、元ヤクルトの佐藤真一新監督(59)に初白星をプレゼントした。

 勝利の瞬間、佐藤監督は表情を変えることなくベンチ前に整列した。コーチとしての経験は豊富だが、プロ、アマ問わず初めて務める監督。初采配を終え、「プロ野球はバッターならバッターとか、守備なら守備とか走塁とか見てたんで。やっぱいろんなことあるから、ピッチャーもあるんで、考えること多いなと。決断するのも大変。(白星発進に)ほっとしますよ」とほほを緩めた。

 王者として迎えた春。昨年11月の明治神宮大会で先発出場した選手6人がスタメンに名を連ねた。「緊張感もあったんでしょうね」と指揮官が振り返るように、序盤こそつながりを欠いたが、徐々に経験豊富な打撃陣が本領を発揮した。2—1で迎えた7回には、3回に中前適時打を放った近藤が1死満塁から2本目の適時打を放つなど3得点。9回にも近藤の左前打から2点を加え、新監督の東海大四高(現・東海大札幌高)時代の同級生・高橋葉一監督(59)率いる道文教大を突き放した。

 昨年3月に現監督が総合コーチに就任した際に導入された朝練や夕方の全体練習では、全員がノーミスで捕球、送球できるまで終わらないノックを何度も実施。多いときには1日40回ほど繰り返し、集中力を磨いてきた。監督に昇格後は、髪型、服装など私生活の規律を改めて見直させ、グラウンドでは「一つ一つのプレーの重さ」(近藤)を大切にしてきた。

 昨秋、35季ぶりの頂点に上り詰め“復活”を果たした札幌大。明治神宮大会出場で、常勝軍団に返り咲く一歩を踏み出した。近藤は「(全国出場でチームが)すごい変わりました。もう一回(全国に)行きたい。今度こそ勝ちに行きたい」。東京行きの切符を勝ち取るために、新指揮官とともに白星を積み重ねていく。(島山 知房)

 ◆佐藤 真一(さとう・しんいち)1965年8月7日、札幌市生まれ。59歳。東海大四高(現・東海大札幌)から東海大。たくぎんでは大昭和製紙北海道の補強選手として89年都市対抗準優勝。92年バルセロナ五輪で銅メダルを獲得した。ヤクルト時代の99年には113試合に出場し、規定打席未達ながら366打席で打率.341、13本塁打を記録。オリックスのアマスカウトを務めた2020年はWBC日本代表の宇田川優希投手らを担当した。

スポーツ報知

「大学」をもっと詳しく

「大学」のニュース

「大学」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ