「2本打てるのは奇跡に近い。忘れずにいて」カブス鈴木誠也が怪物スキーンズ撃ちから2打席連発
2025年5月3日(土)1時0分 スポーツ報知
◆米大リーグ パイレーツ3—8カブス(1日、米ペンシルベニア州ピッツバーグ=PNCパーク)
カブスの鈴木誠也外野手(30)が1日(日本時間2日)、パイレーツ戦に「3番・DH」で出場。昨季新人王右腕ポール・スキーンズ(22)から8号ソロ、救援投手からも2打席連続となる9号2ランを放った。7号で並んでいた同学年の盟友・大谷(ドジャース)を引き離すシーズン45発ペースでナ・リーグのキング争いで2位に浮上。28打点も同2位とメジャー4年目で覚醒(かくせい)の時を迎えている。
鈴木が一振りで仕留めた。ソロ2発で同点とした5回2死。カウント3—0。スキーンズのストライクをとりに来たスプリットをとらえると、打球は左翼スタンドへ一直線だ。4月25日(同26日)には、大谷を3打数無安打に抑え今季、試合前まで1本塁打しか許していなかった昨季新人王右腕に、この回だけで3発を浴びせ、KOした。
逆転勝利に貢献し「今日はたぶん彼自身もそんなに状態は良くなかったと思う。いい投手はどんどん振っていかないと結果は出ない。唯一の甘い球をしっかり振れたのが、ああいう結果につながった」と、振り返った。
続く第4打席でも甘いスライダーを逃さず、再び左翼席に運び先月2日(同3日)のアスレチックス戦以来、約1か月ぶり2度目の2打席連発。2発3打点で今季は9本塁打、28打点。ともに、大谷を上回るナ・リーグ2位と、結果を残し、カウンセル監督も「美しいスイング。ストロングマンだ」と称賛。
昨年は長期離脱を経験しながらもキャリアハイの21本塁打を記録し、日本人右打者で初めて2年連続20発以上を達成。DH専任となった今季、守備の時間はダッグアウト裏でバットを振り込み、その日その日の打席に全力で臨んでいる。
ドジャースとの東京シリーズで2試合無安打に終わるなど序盤こそ出遅れたが、4月は打率3割2分1厘、6本塁打、22打点と調子を上げた。「僕はホームランバッターではないので1試合2本打てるのは奇跡に近い。忘れずにいてほしい」と、独特の表現で謙そんした。地区首位を独走するカブスの主砲としての存在感は日増しに高まっている。