カブス・鈴木誠也 2打席連続本塁打「奇跡に近い 忘れずに」
2025年5月3日(土)1時30分 スポーツニッポン
◇ナ・リーグ カブス8—3パイレーツ(2025年5月1日 ピッツバーグ)
カブスの鈴木誠也外野手(30)が1日(日本時間2日)、敵地でのパイレーツ戦に「3番・DH」で出場し、今季2度目の2打席連続本塁打をマークした。5回に昨季ナ・リーグ新人王のポール・スキーンズ投手(22)から勝ち越しの8号ソロを放つと、7回には中継ぎ右腕から9号2ラン。ドジャース・大谷を上回るペースで量産し、メジャー4年連続の2桁本塁打に王手をかけた。
剛腕右腕の得意球を、一発で仕留めた。2点を追う5回。スワンソン、タッカーのソロで同点とすると、鈴木も続いた。昨季ナ・リーグ新人王のスキーンズに対し、カウント3ボールから148キロを強振し、左翼席へ運んだ。スプリットとシンカーの中間球「スプリンカー」を捉えた。
「一つカウントをあげてしまうと、どんどん難しくなる投手。あのカウントから唯一の甘い球をしっかり振れたことが結果につながった」
7回2死一塁でも救援投手のスライダーを再び左翼席へ9号2ラン。今季2度目の2打席連発となった。大谷を上回る9本塁打はナ・リーグトップと1本差。昨季自身が更新した日本選手の右打者最多の21本塁打の更新はもちろん、シーズン45発ペースとなった。40発超えなら大谷に次いで2人目の快挙。それでも「僕はホームランバッターではないので、1試合2本打てるのは奇跡に近い。忘れずにいてほしい」と、ジョークを交え笑いを誘った。
打率・295、9本塁打、28打点はチーム3冠。長打率・625、OPS・990もチームトップの数字となった。両リーグでも本塁打、打点、長打率、OPSは全て5位以内にランクインしている。4月に右手首痛で4試合欠場したが、中地区首位を走るチームをけん引する活躍ぶりだ。クレイグ・カウンセル監督は「美しいスイングを持ち、彼は強い男だ」と絶賛した。
自己ワーストの1イニング3本塁打を喫したスキーンズは「ボールが散らばっていた。5回はそれが出た」と脱帽した。地元メディアは「鈴木のパフォーマンスは衝撃的だった」と伝えたほど、存在感は大きくなっている。
鈴木は「周りに力の強い選手がいっぱいいる。彼らに負けたくないと思っていろいろ取り組んでいるので日本の時よりは力強く振れるようになったのかな」と手応えを口にした。メジャー4年連続の2桁本塁打は通過点でしかない。進化した姿を、最後まで見せる。
○…鈴木は今季2度目の2打席連続本塁打で計3打点。メジャー通算221打点とし、青木(219打点)を抜いて日本選手歴代4位に浮上した。また、9号本塁打で4年連続2桁本塁打にも王手。達成すれば昨季まで4年連続で記録した大谷に次いで2人目となる。