山本由伸 顔面付近襲った171キロ投直にヒヤリ「たまたま(捕れた)。見えなかった」
2025年5月3日(土)12時31分 スポーツニッポン
◇ナ・リーグ ドジャース2ー1ブレーブス(2025年5月2日 アトランタ)
ドジャースの山本由伸投手(26)が2日(日本時間3日)、敵地でのブレーブス戦に先発。6回1安打無失点、6奪三振の好投で4勝目を挙げた。防御率は1点台を下回り、0.90で両リーグトップを守った。
試合後、取材に応じた山本は支配的な投球をしていた日本時代に近いかと問われると「凄くいい感覚で投げられているかなと思いますし、より(日本時代に)近いかなと思います」と振り返った。5回まで無安打投球でノーヒットノーランを意識したかと問われると「9イニングまでいくのはなかなか難しいことなので、あまり考えてなかったですね」と正直に明かした。
2回には先頭のマーフィーが放った速度106.4マイル(約171.2キロ)の右肩口へのライナーを直接キャッチ。この場面について守備への意識を問われると、日本時代にゴールデングラブ賞を3度受賞している右腕は「ある程度はあります」と謙そんしつつ「たまたま(捕れた)。見えなかった」とヒヤリとした打球だったことを明かした。
3回は1死から2者連続三振。4回も1死一塁から2者連続三振。全く付け入るスキを与えず、先発としての責任投球回を投げ切った。6回2死からこの日初安打となる二塁打を許したが、ここまで2四球のオズナを三ゴロに打ち取り、得点は許さなかった。
7回にイェイツが1点を失ったが、8回をスコットが零封。8回終了時に降雨が強くなり、1時間13分の中断を余儀なくされたが、9回はフィリップスが締めた。リリーフ陣がリードを守り切り、今季2度目の6連勝。今季最長となるビジターでの10連戦を白星からスタートさせた。
試合前、ナ・リーグの3、4月の月間最優秀選手(MVP)を受賞。日本投手としては5人目、自身初の栄誉だった。試合前の時点で、6試合に登板して3勝2敗、両リーグトップの防御率1・06。抜群の安定感が評価された。
前回登板4月25日(同26日)のパイレーツ戦では、メジャー移籍後ワーストで、オリックス時代の22年8月2日西武戦以来3年ぶりとなる1試合4四球と制球に苦しみ、5回5安打3失点で今季2敗目を喫した。不本意な内容だったが、同じ失敗は繰り返さなかった。野茂英雄がドジャースでメジャーデビューしてから、この日で30年。記念すべき日にドジャース先発陣の柱は、持ち味を存分にマウンドで表現した。