目の前でミスターに並んだ!平成・令和の”千両役者”、巨人・坂本勇人が示した「存在感と凄み」

2024年5月4日(土)10時0分 ココカラネクスト

ミスターの目の前で節目の試合を飾った(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 平成と令和を紡ぐ「シン・ミスター」だ。5月3日、巨人の坂本勇人が「長嶋茂雄DAY」と銘打たれた球団創設90周年記念特別試合で3安打猛打賞の活躍。首位の阪神との一戦で8-5の快勝に導き、観戦したミスターこと長嶋茂雄氏の目の前で、同氏の持つセ・リーグ記録となる186度の猛打賞に並んでみせた。

【動画】坂本は初回の先制タイムリーを含め、3安打の猛打賞でミスターに並んだ

「素晴らしいですね。こういう日に、ぴったりじゃないですか」

 試合後のテレビインタビューで、阿部慎之助監督も高く評価した。初回に4者連続適時打の口火を切る左前適時打。2回は左飛に倒れたが、5回には右翼線への二塁打で続いた。8回先頭での第4打席。ミスターの目の前で、ミスターに並ぶには最後のチャンスと思われた打席で、見事に一、二塁間を突破した。

 これぞ、スターたるゆえん、出来過ぎたストーリーのように、メモリアルな1日の主役を張った。
 
 坂本は長嶋氏が現役時代に守った巨人軍のサード、ホットコーナーを昨季途中から継承した。35歳とベテランの域にさしかかり、休養日を挟みながらだが、ここまで2位のチームになくてはならない存在。この日は長嶋氏の背番号「3」が袖に刻まれた伝統のユニホームで躍動した。

 セ・リーグ記録に並んだ通算猛打賞は、歴代では3位タイ。歴代トップは張本勲の251度(セ・リーグ48、パ・リーグ203)で、次なる標的となる2位の川上哲治は194度(セ125、1リーグ時代69)だ。川上の記録は巨人の球団記録でもあり、あと8度のもう一人のレジェンド超えも今季中に期待される。

 大卒と高卒の違いはあるが、長嶋氏は38歳のシーズンで現役を引退した。晩年は成績の下降にあらがえなかったものの、35歳シーズンの1971年には全130試合に出場。リーグ最多の155安打を放ち、34本塁打、86打点を挙げ、打率.320で自身5年ぶり6度目となる首位打者に輝いている。

 身体への負担も考えて、より長く現役で活躍を続けるために、チームと坂本は三塁転向という道を選んだ。猛打賞記録でのミスター超えは、あくまで通過点。坂本はこの日で通算2347安打とし、長嶋氏の通算2471安打には、あと124本。安打でのミスター超えは来季以降となりそうだが、まだまだ超えるべき記録はたくさんある。その力強い歩みの健在さを満点に示す、記念試合での3安打だった。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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