準優勝の川崎・長谷部監督、アルアハリは「優勝に値する素晴らしいチーム」 自軍に「次の成長につなげなくてはならない」
2025年5月4日(日)18時6分 スポーツ報知
決勝戦後の会見で悔しそうな表情を浮かべる川崎・長谷部茂利監督(C)KAWASAKI FRONTALE
◆ACLE決勝 アルアハリ(サウジアラビア)2—0川崎(日本時間4日、キング・アブドゥラー・スポーツシティ・スタジアム)
川崎は決勝でアルアハリ(サウジアラビア)に0—2で敗れ、悲願のアジア制覇にあと一歩届かなかった。前半35分、MFガレーノにミドルシュートを決められ、同42分にもクロスからMFケシエに頭で押し込まれた。後半の反撃も実らず、準優勝に終わった。
長谷部茂利監督の記者会見での主な一問一答は以下の通り。
—試合の総括。
「非常に残念な結果になった。ベストを尽くしたが、結果は得らなかった。相手チームの素晴らしいプレーに翻弄され、失点を重ねてしまった。非常に良いチームだった。優勝に値する素晴らしいチームだった」
—このような結果になった理由は。
「相手の良いところを出させてしまった。とくに前半、自分たちの長所を少し出すことができなかった。それが今日の試合に大きくのしかかってしまった。とくに2失点目が結果に大きく響いた」
—サウジアラビアに到着してから3試合。今回の経験を今後どのように生かしたいか。
「自分たちがやるべきことをやって戦略、戦術がうまくいくと立証できた。ただ今日のゲームではうまくいかなかった。今日のようなゲームでもうまくいくように、もう少し自分たちができることを増やして、戦い方も増やして、勝ちに持っていく力を養いたい。もう少しできることを多くしたい」
—組織で対抗できた部分があった一方、最後の個の部分で、後半攻め切れなかった。また今後、中東勢がさらにお金をかけてクラブを強化する可能性もある。
「個とグループ、組織、チームは非常に大事だと思う。個で負け続けたわけではなく、特徴ですね。スピード、背の高さ、リーチの長さで、今回は相手チームに優位性があったかもしれないが、技術力、走力などいろいろなことで勝つこともできていた。そのあたりも日本人、我々川崎フロンターレの特徴だと思う。そこは継続しながら、うまくいかなかったところ、勝てなかったところはもう少し磨かなければいけない。勝つためにもう少し作戦を練らなければいけない。また、強化費にお金をかけるのはあっていいと思う。日本も実行していく段階に来ているとは思う。勝ちたいから、そこに少しでも投資して強くしていくのは大事なこと」
—試合後の選手の涙を見て。
「涙がすべてではないと思うが、選手、スタッフ全員が同じ気持ちで悔しかった。選手たちにはロッカールームに帰ってきて『自分(に矢印を向けて何ができるか)』という言葉をかけた。監督である私は私を反省します。選手はそれぞれ、コーチもそれぞれ、自分に対して矢印を向けて、何かできたんじゃないか。技術的なこと、トラップ、キック、ドリブル1つをとっても、もしくは言葉がけ1つ、そういうことを話した。そこからまた成長がある。今日の2時間、3時間が次の成長につながる、つなげなくてはならない」