【高校野球】聖隷クリストファーが創部初の春季東海大会進出…主将の逢沢開生が7回に勝ち越し打
2025年5月4日(日)7時22分 スポーツ報知
7回2死一、二塁で勝ち越し打を放った聖隷クリストファーの逢沢(カメラ・伊藤 明日香)
◆高校野球◇春季静岡県大会 ▽準決勝 聖隷クリストファー3−2磐田南(3日・草薙球場)
準決勝が行われ、聖隷クリストファー、桐陽が創部初の春季東海大会(24日開幕・三重)進出を決めた。聖隷クリストファーは主将の逢沢開生(かいせい)右翼手(3年)が7回に勝ち越し打を放ち、エース左腕・高部陸投手(2年)の好投に応えた。ともに初優勝を目指す桐陽との決勝は5日午前11時半から草薙球場で行われる。
主将の一打で、聖隷クリストファーが1985年創部以来、初の春東海切符を獲得した。追いつかれた直後の7回2死一、二塁。6番打者・逢沢は真ん中甘めの初球スライダーを捉え、決勝の右前適時打を放った。「苦しい試合だったので、すごくうれしかった」。冷静沈着な男が、一塁上で左拳を頭上から力強く振り下ろした。上村敏正監督(67)は「あまり打てていなかったので調子のいい順で打順を並べた。逢沢は練習から何とかなりそうだなと思っていた」と目を細めた。
今季県大会は背番号9が与えられたが、初戦(2回戦)の知徳戦(7〇2)で出場はなし。「試合に出たいという思いもあった。ただ、それを出したらキャプテンではない。ベンチでもみんなで盛り上げるのが自分の役割」と気持ちを切り替えて戦った。昨秋の新チーム発足時、主将になることを志願。チームを引っ張り、レギュラーポジション獲得に向けて重ねてきた努力が、準決勝の舞台で花開いた。自己最速を2キロ更新する147キロをマークして2失点完投の2年生エース・高部の好投に応えた。
東海大会は秋季に続き2季連続の出場となる。「春も行きたいという気持ちが強かった。春に公式戦をこれだけできるのは貴重な体験」と逢沢。前回は1回戦で甲子園に出場した菰野(三重)を5—1で下すも、準々決勝の至学館(愛知)に3安打完封負け。リベンジに燃えている。
明日5日は桐陽との頂上決戦。失点に絡む2失策と守備のほころびもあっただけに、逢沢は「もう一度自分たちができることをしっかり準備して、試合に集中できるように練習を積み重ねていきたい」。春初優勝で弾みをつける。(伊藤 明日香)