槙原寛己氏 DeNA・バウアー 序盤“隠した”ナックルカーブが終盤の決め球に
2025年5月4日(日)5時30分 スポーツニッポン
◇セ・リーグ DeNA1−0巨人(2025年5月3日 横浜)
【槙原寛己 視点】DeNA・バウアーは前回登板の広島戦は8回129球で白星。特に武器の一つのナックルカーブが尻上がりに良くなり、10三振を奪った。巨人は当然そのボールをマークしてくる。バウアーは序盤はナックルカーブを隠して少なめの配球。巨人打線の出方を見極め、終盤には8回の増田陸の遊ゴロなど低めに決めて勝負球として生かした。
一方で我慢して使い続けたのがスプリットチェンジ。投げ終わった後に体が一塁側に流れ、右打者の外角に外れるケースが目立った。それでもしつこく投げて球種として消さなかったのは、最後に緩急差が生きるというバッテリーの共通認識があったから。バウアーは2年前は現在2軍の伊藤とコンビを組んでいたが、松尾とも息が合っている。
通算3本塁打されていた4番・岡本とは2打数1安打で1四球。3打席とも3ボールになるなど慎重に攻めていた。全て走者のいない場面とうまく状況をつくったことが奏功したが、抑え切ったとは言えない。次の対戦が楽しみだ。(スポニチ本紙評論家)