山中慎介氏 井上尚弥の防衛戦を占う「本場の地でどれだけのインパクトを残すかが楽しみ」

2025年5月5日(月)7時0分 スポーツ報知

ポーズをとるラモン・カルデナス(左)と井上尚弥(カメラ・勝田 成紀)

 プロボクシング世界4団体スーパーバンタム級統一王者・井上尚弥(大橋)の米ラスベガスでの防衛戦は4日(日本時間5日)、ゴングを迎える。WBA世界同級1位ラモン・カルデナス(米国)の挑戦を受ける一戦を、元WBC世界バンタム級王者で本紙評論家の山中慎介氏(42)が鋭い視点で占った。

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 カルデナスのスタイルはファイター型で、うまさも兼ね備えている。パンチを出すタイミングがよく、左フックは倒せるパンチだけに警戒しなければならない。だからといって、尚弥がやりにくいタイプかというと、そうではないだろう。尚弥にとっては久しぶりの右構えの選手との対戦になる。これは左構えの選手より、よりジャブの当たる確率が高くなる。尚弥がジャブでリズムをつかみ始めると、手が着けられない。前半でのストップ、もつれても中盤には決着がつくのではと思ってします。WBA1位とカルデナスの実力は認めるが、比較対象が尚弥となれば実力差は否めない。

 私がこの試合で最も注目しているのは、日本人ボクサーがラスベガスの2万人収容のT—モバイルアリーナでメインイベンターを務めるということだ。これまで米国で3度試合を行っているが、4団体統一王者として本場に乗り込むのは初めて。中量級以上が注目される米国にあって、スーパーバンタム級という軽量級ながら現地での注目度の高さにも驚かさた。用意された会場もこれまでとは数段グレードアップした超一流選手しか試合ができないT—モバイルアリーナ。尚弥が日本を代表して本場の地でどれだけのインパクトを残すのかが楽しみだ。(元WBC世界バンタム級王者)

スポーツ報知

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