阪神・村上から子供たちにメッセージ しんどい練習を上回る「“楽しむ”ことを第一に」
2025年5月5日(月)5時15分 スポーツニッポン
阪神・村上頌樹投手(26)が、5日の「こどもの日」に際し、本紙を通じて子供たちにメッセージを送った。故郷・淡路島で過ごした幼少期を振り返り、一番伝えたいことは「野球を楽しむこと」。生粋の虎党でもあった右腕は、「いろいろ遊びながらの感覚でやってもらえたらいいな」と少年少女に優しくアドバイスした。
少年時代は故郷・淡路島で必死に白球を追いかけた。小1時から野球を始めたが、当時は遊びたい盛り。きつい練習から逃げ出したくなることも、もちろんあった。
「しんどいし、(練習が)嫌になって、その時に(親に)“そんな練習に行かへんのやったら野球をやめるか!”って言われた時には、やっぱり、やめたくないという思いがあった」
プロ野球選手になった今でも記憶に残る、野球人生の分岐点。しんどい練習をも上回る“楽しさ”があったからこそ、幼いながらもやめる選択肢は浮かばなかった。「ちゃんとしていないところは、しっかり怒ってくれる親でした。言われてからは、しっかりやるようになりました」。両親からの厳しくも愛のある言葉。村上少年のハートに火をつけた。
そこから練習を少しでも楽しくするために取り入れたのは、プロ野球選手のものまね。両親と6歳上の兄が阪神ファンだったこともあり、幼少期から虎党として育った。現役だった藤川球児監督の投げ方や鳥谷敬氏の打ち方をまね、良い結果が出る楽しみを実感しつつ、自身のフォームをつくり上げた。
「試合で勝つのが一番楽しいと思うので、そのために地道にやることも大事。仕事になるのはプロになってからだと思うので、それまでは野球を楽しむのをまず第一の前提にやってもらえたら」
子供たちに伝えたいメッセージは、ただ一つ。野球を楽しむこと。村上自身がそれを続けたからこそ、今があると確信している。(山手 あかり)