オリックス・九里で首位死守 今季最多131球でハム圧投 愛する子供に背中押され「勝ててよかった」

2025年5月6日(火)5時45分 スポーツニッポン

 ◇パ・リーグ オリックス1—0日本ハム(2025年5月5日 京セラD)

 マウンドを譲る気などさらさらなかった。7回を終えて113球。令和の球界の常識では先発投手の球数の限界ゾーンに達していたが、オリックス・九里は涼しい顔で8回のマウンドに上がった。

 「“行かしてください”って言いました。はい、それだけです」

 移籍しても、タフネスぶりは変わらない。4四球を与えるなど序盤から走者を背負い、球数を要しながらも8回4安打無失点。8回2死一塁、代打・清宮幸を131球目で遊ゴロに打ち取ると、好守備を見せた紅林に向けてグラブを突き出して称えながら、堂々とベンチに戻った。

 「いいところに飛んでも野手のみんながしっかり守って、リズムよく投げさせてくれた。ちょっと球数はかかってしまいましたけど、何とか粘り強く投げられて良かった」

 首位攻防戦で北山に投げ勝ち、無傷の4勝目。日本ハム戦は広島時代の22年6月2日から6戦6勝だ。この試合では走者がいなくてもセットポジションで投げ、投球フォームもやや前傾姿勢に微修正したりと、33歳になっても変化を恐れず工夫を続けている。

 私生活では7歳の息子と5歳の娘の父。家を出る時に子供たちから「今日、勝ってきてよ」と背中を押された。「こどもの日っていうのも分かるぐらいの年になっているんで。どうにか勝ててよかった」。岸田監督が「バケモンぶりを見せてもらっています、いつも」と脱帽するタフネス右腕。指揮官、ファン、そして愛する子供たちの期待に応える満点の仕事を果たした。(山添 晴治)

 ≪森は今季初出場で初安打≫

 B…3月のオープン戦で右脇腹を負傷し出遅れていた森が「5番・DH」で今季初出場した。2回先頭の第1打席で北山から右前打し「何とか一本出したいなとは思っていた。一本出て良かった」と納得の表情。打線の軸の一人である自身の不在中にチームが首位を快走し「出遅れたなと。これからケガなくシーズンを終了することが一番大事」と先を見据えた。

スポーツニッポン

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