阪神・森下 3戦連発の5号2ラン! 自己最長6打席連続安打でチームの単独首位導いた
2025年5月7日(水)5時15分 スポーツニッポン
◇セ・リーグ 阪神7—1巨人(2025年5月6日 東京D)
阪神は6日、巨人戦(東京ドーム)に7—1で快勝し、4月29日以来の単独首位に再浮上した。森下翔太外野手(24)が、昨年9月以来の3試合連発となる5号2ラン。前日5日の第2打席から、自己最長の6打席連続安打を記録する圧巻の打棒を披露した。東京ドームでの巨人戦は球団初の開幕から5戦5勝。歴史的1勝を弾みに、きょう7日の第3戦ではセ界の無失点右腕・山崎攻略を期す。
東京ドームが開場した1988年、森下はまだこの世に生を受けていない。幾多の名勝負を繰り広げてきた、敵地での伝統の一戦。20世紀最後の年に生まれた猛虎の背番号1が、ビッグエッグでの歴戦に新たな1ページを記した。球団初、開幕から5戦5勝。3番の一撃が偉業へ導いた。
「比較的打ちやすい場面だったが、しっかりタイムリーにできて、自分の中でも流れができた。しっかり振ることが一つの強み。そこは変えずにいく」
初回1死三塁。左腕・井上がカウント2ボールから投じたスライダーをはじいた。痛烈なライナーは左前ではずみ、先制適時打。続く2回2死一塁もカウント3—1から真ん中のカットボールを砕いた。3戦連発の5号2ランで4—0。“こどもの日弾”を放った前日5日の第2打席から実に6打席連続安打だ。だが、誰よりも自分に厳しい24歳は、自己最長のヒットパレードにも決して浮かれない。
「調子が良い、悪いではなく、打席ごとに課題を持ってやっている。それがブレを生まない理由かなと思う」
この夜の2安打を加え、対井上は通算4打数4安打。昨年11月の国際大会「第3回プレミア12」での同僚を、見事にカモにしている。森下も井上も、決勝で台湾に敗れた悔しさを晴らすべく、来年3月の「第6回WBC」の夢舞台を目指す。ハイレベルな対決こそ成長の近道。4月22日中日戦で14奪三振を記録するなど、一層の飛躍を期す左腕を虎の主砲が見事に粉砕。同じ東京ドームで10カ月後に開幕する世界決戦へ、森下は殊勲の一打を積み重ねる。
「もっと改善、修正するところはある。もう一個、アレが抜けるような形に仕上げたいな、とは思っている」
「アレ」とは、8回1死二塁で馬場から放った右中間深くへの中飛だ。6打席連続安打中、5本が左翼方向。右への快打も増えればまさに鬼に金棒だ。
リーグ断トツの打率・338に加え、44安打もリーグトップを維持した。向かうところ敵なしの男が第3戦で挑むのは、セ・リーグ記録の開幕から35回連続無失点を樹立した山崎だ。目前に迫る38回1/3の記録更新は、森下が止める。勢いそのままに、初回第1打席から難敵に襲いかかる。 (八木 勇磨)
○…森下(神)が2回に5号2ラン。4日ヤクルト戦から3試合連続本塁打は、23年9月8日のヤクルト戦から13日広島戦まで4試合連続で記録して以来2度目で、連続試合本塁打もこの2度のみ。5日4回の第2打席からは6打数(6打席)連続安打で、23年7月27〜28日、同年8月13〜15日の5打数(5打席)連続を上回る自己最長となった。