巨人のR・マルティネスが“元巨人の先輩”を超えた 外国人投手歴代2位178セーブ
2025年5月11日(日)5時5分 スポーツ報知
9回を締め、マウンド上で雄たけびを上げるマルティネス(カメラ・清水 武)
◆JERA セ・リーグ ヤクルト2ー3巨人(10日・神宮)
遊び球はいらない。巨人のR・マルティネス投手(28)が完全制圧した。1点差の9回2死。最後は直球の軌道から内角低めに消える146キロのスプリットで内山を3球三振。接戦を締め、かつて巨人などで活躍したクルーンを超えるNPB通算178セーブ目を挙げた。サファテ(234セーブ)に次ぐ外国人投手歴代2位の記録にも「セーブ数は全く頭になくて。3つアウトを取ることだけ考えていた」と集中しきっていた。
圧巻の9球にほえた。先頭をスプリットで3球三振、代打・西川も3球で二飛。「仕事ができてよかった」と移籍後最速タイ157キロの剛速球を軸にリーグトップに並ぶ12セーブ目だ。「投げていけばいくだけ(状態は)上がる」と本調子でなくとも開幕から15戦連続無失点で防御率0・00をキープ。試合後、並んで待ち受ける投手陣から深々とお辞儀で迎えられ、やっと頬を緩めた。9回試合での1試合16奪三振は継投を含め球団史上最多タイとなった。
日本野球は9年目。練習後の「お先デ〜ス」もお手のものだ。この最強守護神の加入に、誰より刺激を受けているのが昨季までの守護神・大勢。今季はセットアッパーとして鉄壁の方程式を形成する。「ライデルがいることで、投手陣全体のレベルが上がる。ハイレベルな選手と野球をすることで『基準値が上がってるな』と僕はすごく感じてる。練習もめちゃくちゃするので『もっとやらなあかんな』って思わせてくれる」と相乗効果は計り知れない。
気温の上昇につれ、MAX161キロの直球も威力を増してきた。「8回9回、ウチは大勢、マルティネスを出したら負けるわけにいかないので」と杉内投手コーチの信頼も絶大。阿部巨人の9回には、この男が君臨する。(堀内 啓太)