マクラーレン育成ダンが独走。6.5秒の大差をつけて今季2勝目を挙げる/FIA F2第4戦レース2
2025年5月18日(日)18時9分 AUTOSPORT web

5月18日、2025年FIA F2第4戦イモラのフィーチャーレース(決勝レース2)がイタリアのイモラ・サーキットで開催され、アレクサンダー・ダン(ロダン・モータースポーツ/マクラーレン育成)が今季2勝目を飾った。
宮田莉朋(ARTグランプリ/TGR-DC)は16位でフィーチャーレースを終えている。
フィーチャーレースのグリッドは5月16日に行われた公式予選で決定され、ディーノ・ベガノビッチ(ハイテックTGR/フェラーリ育成)がポールポジションを獲得。フロントロウ2番グリッドにセバスチャン・モントーヤ(プレマ・レーシング)が並んだ。
2列目3番グリッドにビクトール・マルタンス(ARTグランプリ/ウイリアムズ育成)、4番手にポイントランキング2位のレオナルド・フォルナローリ(インビクタ・レーシング)、5番手にダンが続いた。
今大会のタイヤコンパウンドはプライムタイヤがソフト(レッド)、オプションタイヤがスーパーソフト(パープル)となり、上位勢を含む多くのドライバーがスーパーソフトをスタートタイヤに選択。宮田はソフトをチョイスしてグリッドに並んだ。
タイヤ交換義務を有する周回数35周、もしくは60分+1周のフィーチャーレースは日本時間17時00分(現地時間10時00分)気温20.2度、路面温度31.6度、快晴のドライコンディションのなか、フォーメーションラップがスタートすると、2番グリッドのモントーヤがストールを喫してグリッド上に停止。これによりモントーヤはピットからのスタートとなってしまった。
4番手グリッドのフォルナローリが好スタートを決め、ポールスタートのベガノビッチに迫るなか、3番グリッドのマルタンスがストールを喫し、最後尾までポジションを落とす。
ベガノビッチはポジションを守りきり、2番手にフォルナローリ、3番手にアービッド・リンドブラッド(カンポス・レーシング/レッドブル育成)が続いた。
一方、10番グリッドからスタートを迎えた宮田も抜群の蹴りだしをみせ、7番手までポジションをあげて2周目に突入した。
トップのベガノビッチがファステストを記録し、2番手にギャップを築きにかかる後方では、7番手の宮田を先頭に13台がDRS圏内のトレイン状態となる。8番手のジョシュア・デュルクセン(AIXレーシング)が4周目のホームストレートでDRSを使用して宮田を捉えると、7番手に浮上。宮田は8番手に後退した。
6周目に突入するとトップのベガノビッチから5台が数珠つなぎとなり、ペースの上がらないベガノビッチに2番手フォルナローリが襲い掛かる。
ベガノビッチはポジションを守った状態で翌7周目にピットインし、、フォルナローリ、リンドブラッドら上位勢も同時にタイヤ交換を行う。
ベガノビッチがタイヤ交換組トップとなり、以降ダン、リンドブラッドが続くが、ピットアウトのタイミングが悪く、走り出しが遅れたフォルナローリは交換組の4番手となった。
8周目にジャック・クロフォード(ダムス・ルーカスオイル/アストンマーティン育成)、ルーク・ブラウニング(ハイテックTGR/ウイリアムズ育成)らがピットインすると、ベガノビッチの前方ぎりぎりでコース復帰を果たしたブラウニングが交換組のトップに浮上。
ベガノビッチも負けじとブラウニングを追い、2台は12番手争いを繰り広げるが、ベガノビッチがコースオフを喫し、その隙をついたダンが13番手に浮上した。
勢いに乗ったダンは9周目にブラウニングを攻略し、タイヤ交換組のトップに浮上。一方ラップリーダーはジョセップ・マリア・マルティ(カンポス・レーシング/レッドブル育成)となり、2番手にデュルクセン、宮田が3番手につけていたが、11周目にロマン・スタネ(インビクタ・レーシング)に先行を許し、4番手に後退する。
10番手のダンを先頭に走行するタイヤ交換組はトレインとなり、隊列先頭ではマルティとデュルクセンが首位争いを展開する。
そんななか、ラファエル・ヴィラゴメス(ファン・アメルスフォールト・レーシング)がサミ・メゲトゥニフ(トライデント)とサイド・バイ・サイドを繰り広げて接触し、ヴィラゴメスがコースサイドでマシンを止めてしまう。これにより16周目にセーフティーカー(SC)導入となった。
19周目にリスタートを迎えると、7番手のダンがマックス・エスターソン(トライデント)をパスし、6番手に浮上。続いてアムーリ・コルデール(ロダン・モータースポーツ)をオーバーテイクして5番手に浮上し、ステイを選択した4番手の宮田は交換組トップのダンに追われる展開となった。
ダンが宮田のわずか0.3秒後方に迫った22周目、ダンが積極的に宮田にバトルを仕掛けていくが、宮田も巧みにブロックし、一時はダンを抑える。
しかしダンの猛攻は止まらず、2台はサイド・バイ・サイドさなかにわずかに接触。24周目にダンが4番手に浮上し、接触で翼端板を失った宮田は5番手に後退した。
その後ダンはスタネ、続いてマルティをかわし、2番手に浮上。トップのデュルクセンを捉えてダンが正真正銘のラップリーダーに浮上するなか、宮田がピットインし、マルタンスの後方21番手で隊列に復帰した。
ダンが後方を6秒引き離して独走状態となるなか、スタネがピットインし、33周目に全車がタイヤ交換を完了。2番手以降はブラウニング、ベガノビッチ、リンドブラッド、フォルナローリが続いた。
ダンの好ペースはファイナルラップまで衰えることはなく、2番手に6.5秒のギャップを築いたままトップチェッカーを受け、今季2勝目を飾った。2位にブラウニング、3位にベガノビッチが続き、ハイテック勢が揃って好走を見せた。宮田は16位でフィーチャーレースを終えている。
次戦となる第5戦モンテカルロは5月22〜25日に、モナコのモンテカルロ市街地コースで開催される。
■2025年FIA F2第4戦イモラ フィーチャーレース暫定順位
Pos. | No. | Driver | Team |
---|---|---|---|
1 | 17 | A.ダン | ロダン・モータースポーツ |
2 | 7 | L.ブラウニング | ハイテックTGR |
3 | 8 | D.ベガノビッチ | ハイテックTGR |
4 | 4 | A.リンドブラッド | カンポス・レーシング |
5 | 1 | L.フォルナローリ | インビクタ・レーシング |
6 | 11 | J.クロフォード | ダムス・ルーカスオイル |
7 | 5 | O.ゲーテ | MPモータースポーツ |
8 | 9 | S.モントーヤ | プレマ・レーシング |
9 | 6 | R.フェルシュフォー | MPモータースポーツ |
10 | 22 | S.メゲトゥニフ | トライデント |
11 | 21 | C.シールズ | AIXレーシング |
12 | 14 | V.マルタンス | ARTグランプリ |
13 | 20 | J.デュルクセン | AIXレーシング |
14 | 3 | J.マルティ | カンポス・レーシング |
15 | 16 | A.コルデール | ロダン・モータースポーツ |
16 | 15 | 宮田莉朋 | ARTグランプリ |
17 | 2 | R.スタネ | インビクタ・レーシング |
18 | 10 | G.ミニ | プレマ・レーシング |
19 | 23 | M.エスターソン | トライデント |
20 | 24 | J.ベネット | ファン・アメルスフォールト・レーシング |
21 | 12 | K.マイニ | ダムス・ルーカスオイル |
– | 25 | R.ヴィラゴメス | ファン・アメルスフォールト・レーシング |