長年の“相棒”『G400 MAX』をついにチェンジ 大槻智春が手にしたドライバーは?【春のクラブチェック】
2025年5月21日(水)12時0分 ALBA Net
大槻智春が手にしたドライバーは?(撮影:佐々木啓)
オフシーズンを経て試行錯誤を重ねた結果、クラブセッティングに変化を見せる選手が増えている。バッグの中をのぞけば、新旧クラブを入れ替える選手もいれば、長年愛用の名器を使い続ける選手もいて、まさに十人十色。その中で、長年エースドライバーを変えずに使い続けてきた大槻智春が、ついにニュークラブへのスイッチを決断した。
もはや大槻の代名詞ともいえるエースドライバー、ピン『G400 MAX』。2018年発売のこのモデルを長らく愛用し、19年の「関西オープン」、22年「ANAオープン」、23年の「パナソニックオープン」と、通算3勝を支えてきた“戦友”だ。
これほどまで長く使い続けた理由について、本人はかつて「ヘッドの大きさと構えやすさ」と語っていた。「新しく替えても、性能的に変わらない、飛距離も変わらないのであれば、そこに戻ることになると思う」と、多くのヘッドを試す中でも結局“エース”に戻ってしまう。それほどまでに信頼する1本だった。
そんな大槻が今回選んだのは、同社の最新モデル『G440 SFT』。ドローバイアスでつかまりのいいヘッドだが、「400MAXに、ヘッドの形であったり、飛び方が近かったことが、替えられた理由」と語るように、長年のエースと“性格”が似ていたことが決め手となった。
他のモデルも試していたが「打ち出し角が少し低くなっていた」。とにかくSFTが理想とする弾道に最も近かったという。ただし、弾道の安定性を重視する大槻にとって、スピン量がやや少なめなのは唯一の気がかりだとも話しており「さらに替える可能性はある」とも話す。
3番ウッドは、テーラーメイドの『Qi10』を選択。「打ち込んだり、球を上げたりするのに適している」と、ハイローンチの16.5度をチョイス。5番ウッドにはキャロウェイの『Ai パラダイム ai smoke◆◆◆』を投入。以前このポジションには、テーラーメイドのアイアン型ユーティリティ『SIM UDI』(20度)が入っていた。
その下の4番ユーティリティには、ブリヂストンの『B-Limited 229HI』を新たに採用。海外ブランドが多くを占める大槻のバッグの中で、“国産”ユーティリティがスタメン入りした。「BSが一番打感が柔らかかった」と語り、そのフィーリングに強く魅了されたという。ユーティリティ型アイアンにありがちな弾くような打感は好みではないようで、アイアンのような打感で打てるところがミソ。
そして、アイアンは5番から9番までの構成。ピンの『BLUEPRINT』は引き続き使用しており、バウンスを抑えるためにソール後方が大きく削られているのが特徴だ。
ウェッジは46度、50度、54度、60度の4本体制。54度まではタイトリスト、60度は地クラブメーカー・アクシスゴルフの『Z1ツアースペックウェッジ』。この60度もかつてのドライバーと同様、大槻の武器とも言える長年の愛用品であり、「上げたり、柔らかい球が打てる」と、その操作性に強い信頼を寄せている。最後にパターは、スコッティキャメロン『009 M』のプロトタイプをバッグインし、2季ぶりの勝利を目指すシーズンを戦っている。(文・齊藤啓介)
【大槻智春のクラブセッティング】
1W:ピン G440 SFT(9°/ツアーAD DI 6TX)
3W:テーラーメイド Qi10(16.5°/ツアーAD QUATTRO TECH 75X)
5W:キャロウェイ PARADYM Ai SMOKE◆◆◆(18°/ツアーAD QUATTRO TECH 85X)
4U:ブリヂストン B-Limited 229HI(23°/AMT TOUR WHITE X100)
5〜9I:ピン BLUEPRINT(DG EX TOUR ISSUE)
46,50°:タイトリスト SM10(DG EX TOUR ISSUE)
54°:タイトリスト ウェッジワークス(DG EX TOUR ISSUE)
60°:アクシスゴルフ Z1ツアースペックウェッジ(DG EX TOUR ISSUE)
PT:スコッティキャメロン プロトタイプ
BALL:タイトリスト プロV1
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