清水エスパルス DF高木践の2発でトンネル脱出5戦ぶり勝利 リーグ連覇中・神戸撃破9位浮上
2025年5月26日(月)7時5分 スポーツ報知
前半24分、追加点を決めて笑顔を見せる清水・高木(手前)=カメラ・武藤 瑞基=
◇明治安田J1リーグ 第18節 清水3—2神戸(25日・アイスタ)
清水エスパルスはホームでリーグ連覇中の神戸を3—2で下し、5試合ぶりの白星を挙げた。前半15分、FW北川航也(28)が先制弾。同24分には2年目のDF高木践(23)がCKから頭で追加点を放り込んだ。高木は1点差とされた後の後半27分にも再びCKから貴重な3点目をねじ込んだ。1試合2発は自身初。9位に浮上したチームは次節(6月1日)、前半戦の折り返しでC大阪と対戦する。
清水がついにトンネルを脱出した。5月は5試合目にして初勝利。本拠地・アイスタで白星を挙げるのは4月20日の福岡戦以来だ。最後は1点差と薄氷を踏んだだけに、DF高木は「勝てて良かった」と胸をなで下ろした。
気温28・3度。夏のような日差しが照りつけるピッチで主役を張った。まずは前半24分、MF松崎快の右CKをファーで構え、頭でぶち込んだ。「快君のボールが素晴らしかった」。4月2日の浦和戦以来10試合ぶりのゴールで勢いに乗ると、後半27分にも再び松崎の右CKに反応。ファーで待ち、左足で仕留めた。「ボールを(目で)追っていたら足に当たった」。得点後はスタンドを向き、右腕を掲げた。今季、小学生時代に所属していたFCおきつが静岡遠征した際に練習を訪問。その際、後輩の小学生に約束していたゴールパフォーマンスを披露した。「できて良かった」と試合後は照れ笑いした。
この日は、本来の右サイドバック(SB)ではなくDF山原怜音と位置を換えて左SBでプレー。「エリキ選手にやられないことを意識した」と守備でも奮闘した。秋葉忠宏監督(49)も「神戸さん対策でやった。(高木は)とんでもないポテンシャルを持っている」とプロ2年目のホープに拍手した。
1試合3発は今季最多タイ。指揮官は「勝利の味は最高。全員が素晴らしいプレーをしてくれた」とたたえた。前半戦の折り返しとなる次節は、高木にとって地元・大阪でのゲームになる。「いい準備をしていいところを見せたい」と故郷でも大暴れする。
(武藤 瑞基)