阪神・坂本が大暴れ!先制スクイズ&V撃&3打点「また延長」阻止 お立ち台で自虐「輝くらいの歓声を...」

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　◇セ・リーグ　阪神5—1中日（2025年5月25日　バンテリンD）

　たまには打のヒーローになってもいいじゃないか。阪神のヒーローインタビューに指名されたのは、2安打3打点の坂本だった。マイクを向けられると、いかにも関西人らしい、虎党の心をくすぐる問答が始まった。

　「また延長がよぎっていた人もいっぱいいたと思いますけど…。ピッチャーにもたくさん迷惑をかけていますし、ちょっとでも貢献したいという思いでした。打った瞬間に抜けていくのがわかりましたしホッとしました」

　1—1の9回無死二、三塁から、マルテの初球154キロのツーシームを中堅左へ2点二塁打。一挙4得点のビッグイニングを演出する決勝打にスタンドは大盛り上がりだ。

　「でも、最後、たぶん（佐藤）輝がレフトフライを捕ったときの方が歓声が大きかったので、あのう、もうちょっと僕にも輝くらいの歓声をくれたらいいと思います」。場内インタビューでの自虐コメントでファンを沸かせると、続けて「いや、まだ輝の方が大きいですね」とさらに歓声をおねだりした。

　5回1死二、三塁ではスクイズを決めて先制点を呼んだ。直前の木浪が犠打でチャンスを拡大してからの連続バントだったが「こういう作戦もあるかもと気持ちの準備はしていました」と笑った。

　5回と同じく二、三塁の好機で9回の打席に向かう際には、藤川監督に呼び止められて直接の指示があった。「（スクイズを）一回やっているのでもうないだろうとか、だからやる人とか、いろいろ考え方はあると思いますが、監督からは“思い切りいけ”という話もあったので。僕がダメでも後ろに糸原さんも見えていたので、開き直って初球からいきました」。指揮官の思いにも見事に応えた。

　7番、8番を打つ木浪とは、上位打線にいい形でつなごうという会話を日頃から交わす。その木浪の3犠打も生きた。得点シーンの主役は間違いなく下位打線だった。