【日本ダービー】北村友騎手「悔いはあまりなかった」王道競馬での皐月賞2着 今度こそクロワデュノールを王座へ

2025年5月27日(火)6時5分 スポーツ報知

斉藤崇調教師(右)と笑顔で会話する北村友

◆第92回日本ダービー・G1(6月1日、東京競馬場・芝2400メートル)

 第92回日本ダービー・G1(6月1日、東京)で反撃を狙う皐月賞の2〜5着馬が、着々と態勢を整えている。クロワデュノールの北村友一騎手(38)は「不安を払拭するくらい考えて、気持ちをつくっていく」と万全の準備で臨む構えだ。

 ホープフルSを制し、単勝オッズ1・5倍で迎えた皐月賞。クロワデュノールは出入りの激しい展開のなか、早めにポジションを上げて勝負に出た。しかし、直線でミュージアムマイルに一気にかわされて2着に敗れ、デビューからの連勝は3で止まった。

 主戦の北村友は「いろいろと厳しいレースになってしまった。そのなかでも、自分から勝ちに行って、2着に踏ん張ってくれたので、力は見せてくれた」と冷静に振り返った。1番人気である以上、勝ちに行かなくてはいけない。勝ち馬は4角で10番手、3着馬も13番手という差し決着でも、王道の競馬を貫いた。

 皐月賞の後はすぐに、ダービーへと気持ちを切り替えた。「ここをもっとこうすれば良かったとか、悔いはあまりなかった」。クロワデュノールはまだまだ良くなる、という確信があるからこそ、引きずることはなかった。

 21年5月の落馬負傷も乗り越えて、自身3度目のダービー騎乗を迎える。椎体と右肩甲骨の骨折で「ただの休みではなかった。起き上がるまで2か月。8か月はジョギングもできなかった」という大けが。復帰までは1年以上もかかった。「たくさんの方々に助けていただいたおかげ」。その思いは「まさか泣くとは思ってもいませんでした」と自らも驚いた、昨年のホープフルSの勝利騎手インタビューで感謝の涙となった。

 騎手生活20年目を迎えても、自然体で乗るという心がけは変わらない。「競馬に対しての不安を払拭(ふっしょく)するくらい考えて、気持ちをつくっていくので、緊張しないのかな」。今回もいつも通りに、できる限りの準備をして臨む。

 クロノジェネシスでも、ともに3度G1を制した斉藤崇調教師と挑むダービー。「(先生とは)何か縁があるんだと思います。仕事ぶりを尊敬していますし、一緒に馬をつくって、一緒に競馬に挑めるということをありがたく感じています」とうれしそうに笑った。追い切り騎乗の後に、時間をかけて斉藤崇師にフィードバックをする姿は、栗東トレセンのいつもの光景となっている。

 2週前、1週前追い切りにも騎乗した。最終追い切りにももちろん、またがる予定だ。「走る雰囲気だったり、バランスもそうですし、皐月賞の前よりも良く感じます」と手応えは十分。主役の座を取り戻すための戦いが、もうすぐ始まる。(山下 優)

スポーツ報知

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