スノボの竹内智香 今季限りで現役引退を表明 ミラノ五輪を最後の挑戦に「勝ちに行く取り組み」…橋本聖子超え、日本女子最多6大会出場
2025年5月29日(木)14時40分 スポーツ報知
竹内智香
スノーボード女子パラレル大回転の第一人者で、2014年ソチ五輪銀メダルの41歳、竹内智香(広島ガス)が29日、都内で記者会見し、26年ミラノ・コルティナ五輪シーズン限りで現役を引退することを表明した。「2025—26年シーズンで競技の世界から退くことを発表させていただきます」とした。日本女子最多となる五輪6大会連続出場中の第一人者は、既に全日本スキー連盟(SAJ)が定める来年の五輪への派遣基準を満たしている。
最後の挑戦へ、「もう一度アスリートとして24時間自分のために時間を使う。もう一回勝ちに行きたい。復帰した頃のような、楽しみたいという気持ちではないですが、競技者として勝ちに行く取り組みがしたいと思っています」と強い思いで戦う決意を明かし、「応援して下さる皆様と心をそろえて、あと1シーズン駆け抜けて行きたい。そうすることで、私も皆さんからたくさんの力をもらって頑張りたい」と笑顔で話した。
2020年秋には、将来的な妊娠出産と競技生活を両立するため、卵子凍結を行ったことも公表した。38歳で臨む北京五輪と、子どもを持つ未来。当時、自身のブログに「五輪の金メダルも将来の子供も両方、叶わないかもしれないし両方、叶うかもしれない。だけども。私は両方、叶えたいと思っています」とつづった。
竹内は冬季五輪の日本女子で、史上最多となる6回の出場を果たしており、夏冬通算7度出場の橋本聖子の冬季五輪4度を超えた。
◆竹内 智香(たけうち・ともか)1983年12月21日、北海道・旭川市生まれ。41歳。旭川東明中3年から競技を始める。2002年にソルトレークシティー五輪初出場。14年ソチ大会では、日本女子スノーボード初となる銀メダルに輝いた。拠点はスイスに置いて活動。世界選手権にも12度出場し、15年大会で3位。ワールドカップ(W杯)のパラレル大回転はこれまで通算143試合に出場し、優勝1度を含む12度の表彰台。実家は北海道の温泉旅館「湧駒荘(ゆこまんそう)」。165センチ。