スノボの竹内智香「神様が五輪まで頑張りなさいと言ってくれている」…今季限りで引退表明
2025年5月29日(木)15時11分 スポーツ報知
竹内智香
スノーボード女子パラレル大回転の第一人者で、2014年ソチ五輪銀メダルの41歳、竹内智香(広島ガス)が29日、都内で記者会見し、26年ミラノ・コルティナ五輪シーズン限りで現役を引退することを表明した。「2025—26年シーズンで競技の世界から退くことを発表させていただきます」とした。
日本女子最多となる五輪6大会連続出場中の第一人者は、既に全日本スキー連盟(SAJ)が定める来年の五輪への派遣基準を満たしており「もう一回、神様が五輪まで頑張りなさいと言ってくれているのかなと感じました」と話した。
5位入賞を果たした18年平昌五輪は「怖かった。できない自分を見てくださいっていう発表会のスタートに立っている気持ちだった。あの時、競技の世界から退くと決めていた」と明かす。ただ「最大限を発揮した結果」5位入賞の好成績。その後は2年半の休養を挟むなど気持ちを切り替え、「スノーボードをもう一度楽しみたい」と北京五輪に再挑戦。「もう一度、北京五輪へ向けてやっていくことが非常に楽しかった」と日本代表入りした。
競技を楽しむ気持ちは今も変わっていないが、「ここ2年くらいから体の痛みやけがが増えていく中で、付き合うことに少し疲れてきた部分がある」と今シーズン限りで引退することを決意。「もう一度アスリートとして24時間自分のために時間を使う。復帰した頃のような楽しみたいという気持ちではないですが、競技者として勝ちに行く取り組みがしたいと思っています」と言葉に力を込めた。
竹内は冬季五輪の日本女子で、史上最多となる6回の出場を果たしており、夏冬通算7度出場の橋本聖子の冬季五輪4度を超えた。
◆竹内 智香(たけうち・ともか)1983年12月21日、北海道・旭川市生まれ。41歳。旭川東明中3年から競技を始める。2002年にソルトレークシティー五輪初出場。14年ソチ大会では、日本女子スノーボード初となる銀メダルに輝いた。拠点はスイスに置いて活動。世界選手権にも12度出場し、15年大会で3位。ワールドカップ(W杯)のパラレル大回転はこれまで通算143試合に出場し、優勝1度を含む12度の表彰台。実家は北海道の温泉旅館「湧駒荘(ゆこまんそう)」。165センチ。