UEFAがルール変更を発表…来月から移籍金の分割期間を最大5年に制限

2023年6月29日(木)10時17分 サッカーキング

チェルシーと8年半契約を締結しているムドリクとE・フェルナンデス [写真]=Getty Images

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 欧州サッカー連盟(UEFA)は28日、選手の移籍金は最長5年間しか分割できないようにルールを変更したことを発表した。

 これまで選手獲得時の移籍金は契約年数に応じて各年度に分割して費用計上(減価償却)できるルールになっていた。これを利用して昨年5月から新オーナーとなったチェルシーが、ウクライナ代表FWミハイロ・ムドリク、アルゼンチン代表MFエンソ・フェルナンデスとそれぞれ8年半契約を締結するなど、異例の長期契約を連発して過去2回の移籍市場で6億ポンド(約1090億円)以上の大型補強を敢行した。

 しかし、総額8900万ポンド(約162億円)で獲得したと報じられているムドリクは8年半契約を締結しているため、1シーズンで支払う金額は約1100万ポンド(約20億円)と計上されるにとどまっていた。このため、契約年数が長くなればなるほど、移籍金を分散させることが可能であることは、ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)規則への抵触を避ける目的になっていることが指摘されていた。

 この補強方針に他クラブから懸念が示されていたなか、UEFAは「すべてのクラブの平等な扱いを確保し、財政的持続可能性を向上させる」ためにルールを変更したことを発表した。

 これにより、2023年7月1日から移籍金は最長5年間しか分割できないことが決定。なお、これはすでに契約を結んでいるものには適用されないため、今後新しく移籍が完了した選手が対象となる。また、引き続き各国協会の規定に基づいて5年を超える長期契約を締結することは可能ではあるものの、移籍金の減価償却は5年までと制限されることが明らかになっている。

 昨夏に加入したフランス代表DFウェズレイ・フォファナとは7年、スペイン代表DFマルク・ククレジャとは6年、今冬に加入したムドリクとE・フェルナンデスとは8年半、フランス代表DFブノワ・バジアシーレとは7年半、U−21イングランド代表FWノニ・マドゥエケとは7年半、コートジボワール代表FWダヴィド・ダトロ・フォファナとは6年半といった異例の長期契約を結んでいるチェルシー。今回のルール変更が同選手らの契約に影響を与えることはないが、今後新たに長期契約によって移籍金を減価償却させて選手を獲得することはできなくなってしまった。

サッカーキング

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