F1日本GPが来季は初めて春開催に 当初はフォーミュラE日本戦と日程が重なっていた

2023年7月9日(日)16時18分 ココカラネクスト

昨年のF1日本GP((c)RedBull Content Pool)

 F1日本GPの来季日程が発表され、従来の秋開催から初めて春季に組まれた。2024年4月5〜7日に今年と同様に鈴鹿サーキット(三重)で行われる。1994年4月にTIサーキット英田(現・岡山国際サーキット)で「パシフィックGP」の大会名でF1が実施したことはあるが、いわゆる日本GPについては76、77年に富士スピードウェイ(静岡)で行われた時代から秋開催が定番だった。

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 鈴鹿サーキットを運営するホンダモビリティランドの斎藤毅社長は「F1から世界転戦に伴う物流における温室効果ガス排出量の削減を踏まえた高効率な開催スケジュールの提案があり、日本GPの開催日程に関して協議を進め、持続可能な未来づくりを目指す当社のサステナビリティ基本方針にも合致することから、2024年の日本GPを4月に開催することに合意いたしました」とコメント。

 F1は欧州以外の開催地については各チームの車両や機材などを空輸で運ぶ必要があり、シーズン序盤の「バーレーン—サウジアラビア—オーストラリア—日本—中国」の遠征に組み込まれた形だ。もともと日本GPが秋開催になったのは欧州ラウンドを終え、シーズン終盤は欧州以外の地を転戦していたためで、最初の富士開催のF1もカナダやアメリカでレースをした後に最終戦として日本戦が実施された。

 1987年に鈴鹿サーキットでF1が復活開催されてからは9年連続で最終戦オーストラリアGPとの連戦が組まれ、その後も秋開催が定着。鈴鹿でチャンピオンが決まるシーンが多く見られた。

 ただし、台風シーズンのため悪天候でレース運営に影響が出ることもあり、2014年にはジュール・ビアンキが重機にクラッシュする大事故が起き、懸命な治療のかいもなく、帰らぬ人に。19年には台風で予選を含めた土曜の走行セッションが中止となった。F1側には台風シーズンを避けて春開催にしたい腹づもりもあったという。

 開催日の変更で思わぬ調整を強いられた。来年は東京・有明地区で電動車のフォーミュラE世界選手権の日本戦が初開催されることになったが、当初は日程が重なっていたという。フォーミュラEは土曜開催の3月30日で、F1日本GPは3月29〜31日の予定だった。

 鈴鹿サーキットもかつては2輪のロードレース世界選手権日本GPを春先に開催しており、桜の咲くなかバイクが疾走する光景が風物詩になっていた。鈴鹿側もF1を桜の開花も見込める春休みの時期に開催したかったようだ。

 が、日程重複した場合は決勝日がずれているとはいえども、両方のレースをダブルで生観戦したいモータースポーツファンにとっては大きな痛手。観戦客が分散されることもある。そこでF1を1週遅らせることで決着がつき、2週連続でフォーミュラカーの世界選手権が日本で行われるという形となったという。

[文/中日スポーツ・鶴田真也]

トーチュウF1エクスプレス(http://f1express.cnc.ne.jp/)


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