岩佐歩夢が最速。2年連続ポールポジション獲得に向け好発進【FIA F2第10戦ブダペスト フリー走行】

　7月21日、2023年FIA F2第10戦ブダペストのフリー走行がハンガリーのハンガロリンクで開催され、ランキング3位につけるレッドブル＆ホンダ育成の岩佐歩夢（ダムス）が最速タイムをマークした。

　45分間のフリー走行は気温23度、路面温35度、快晴のもと現地時間11時5分（日本時間18時5分）より実施された。今回のタイヤコンパウンドは、プライムタイヤがミディアム（イエロー）、オプションタイヤがソフト（レッド）となる。

　なお、ラップレコードは2017年にオリバー・ローランドがマークした1分26秒268。昨年のポールタイムは岩佐がマークした1分27秒930だ。

　セッション開始と同時に、岩佐を先頭に続々とコースイン。昨年岩佐がFIA F2初ポールを飾ったコースであるハンガロリンクは、低速のレイアウトゆえにオーバーテイクが難しいサーキットのひとつとして数えられる。それだけに、予選順位が重要となるため、走り出しから各車のタイムに注目が集まった。

　セッション開始から9分、ウォームアップランを経てランキングトップのフレデリック・ベスティ（プレマ・レーシング／メルセデス育成）が1分30秒600をマークし暫定トップに浮上する。

　しかし、そのベスティはターン12でトラックリミット違反を取られタイムが抹消に。変わって1分30秒839をマークしたビクトール・マルタンス（ARTグランプリ）が暫定首位となる。

　岩佐は2度目のアタックで1分30秒141をマーク。一旦は暫定首位となるも、その直後にベスティが1分29秒360をマークし、ベスティがタイミングモニターの最上段に名を記す。

　セッションが進むにつれて路面にラバーが乗り始めるなか、今度は岩佐が1分29秒157をマークしトップに再浮上。ただ、続いてベスティが1分29秒031で岩佐を上回るという、フリー走行からランキング首位ベスティ、ランキング3位岩佐が互いのタイムを更新し合う熾烈な展開が見られた。

　そんな2台に続いた3番手は昨年のFIA F3王者マルタンス。また、クッシュ・マイニ（カンポス・レーシング）も好走をみせ4番手で続き、セッションは終盤を迎えた。

　残り14分を切り、岩佐が再びアタックへ、セクター1で全体ベスト、セクター2で自己ベストを更新すると1分28秒882をマークし、ここでベスティを0.149秒退け暫定首位に浮上。

　対するベスティもセクター1で自己ベストを更新。ただセクター2が伸びず、自己ベスト更新には至らず。岩佐、ベスティ、マルタンス、マイニ、ロマン・スタネ（トライデント）というトップ5でセッションは残り10分を迎えた。

　各車終盤はアタックシミュレーションに取り組むも、岩佐がただひとり記録した1分28秒台までタイムを伸ばすことができた車両は現れず。

　FIA F2のフリー走行は岩佐が最速、2番手にベスティ、3番手にマルタンス、4番手マイニという結果となった。なお、ランキング2位につけるテオ・プルシェール（ARTグランプリ／ザウバー育成）は長く中段に沈んでいたものの、最後のアタックシミュレーションで5番手に浮上し、フリー走行を終えている。

　2023年FIA F2第10戦ブダペストの公式予選は、21日の現地時間16時00分（日本時間23時00分）より30分間で行われる。ブダペストでの岩佐の2年連続のポールはあるのか、注目を集める予選となりそうだ。

■2023年FIA F2第10戦ブダペスト フリー走行結果