「なぜ投入したのだ?」痛恨の3四死球で乱調の藤浪晋太郎に地元記者も「疑問」と嘆き 問われる“生き残り”のカギは――

2023年8月3日(木)16時0分 ココカラネクスト

重要な局面で連続して四死球を与え、失点を重ねた藤浪。精彩を欠いた右腕には批判の声が飛んだ。(C)Getty Images

 ピンチで託されたマウンドで藤浪晋太郎(オリオールズ)の“悪癖”が露呈してしまった。

 現地8月2日に敵地で行われたブルージェイズ戦で、藤浪は1-1で迎えた6回2死一、二塁のピンチで登板。1/3イニング(12球)を投げ、被安打こそゼロながら3四死球、1失点(自責点0)と火消し役としての責任を果たせなかった。

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 3日ぶりのマウンドになったこの日は、ことごとく制球が乱れた。先頭打者のジョージ・スプリンガーを1つのストライクも奪えずに四球で歩かせると、続くマット・チャップマンにはわずか1球で死球。痛恨のボールで押し出しの1点を与えてしまう。

 さらに続くダニー・ジャンセンには0-2と追い込んでから投じた99.3マイル(約159.8キロ)の4シームがすっぽ抜けて、再び押し出しの死球。思わず敵地も騒然とする乱調ぶりとなった藤浪は、さらに味方のエラーで3失点目も献上。この回は何とか投げ切ったが、そのままお役御免となった。

 藤浪が3四死球を与えるのは5月5日のロイヤルズ戦以来だ。それでも悲願のポストシーズン進出を争う同地区のライバル対決で、痛恨の失点を喫した29歳の右腕には地元メディアからも厳しい声が飛んでいる。

 カナダに拠点を置くスポーツ専門局『The Sports Network』のキャスターを務めているエリック・コーヘン氏は、自身のX(旧ツイッター)で「今夜のブランドン・ハイド監督は大きな賭けをしたと思う。なぜフジナミを1-1という局面で投入したのだろうか。これはハイド監督が犯した数少ない采配ミスの一つだ」と藤浪に託した指揮官の采配を皮肉った。

 また、フリージャーナリストのジョーダン・アンダーソン氏が「シンタロウ・フジナミが出てきたことでグレイソン・ロドリゲス(オリオールズ先発投手)の好投は台無しになった」と指摘すれば、オリオールズの地元紙『Baltimore Banner』のジャスティン・フェントン記者は「フロントがフジナミに何を見出したか。彼の良い側面も我々は目にしてきたが、やはり防御率8.00以上の投手をブルペンの核に据えたのは、今後も疑問が残る」と断じている。

 通年の課題である制球難によって、またしても批判を受ける形となった。それでも好投時の迫力はやはり藤浪の魅力でもある。それは皮肉られてしまったハイド監督も「フジの速球とスプリットはメジャーリーグでも最高級だ」と認めるところだ。

 レギュラーシーズンの終了まで残りは2か月。1年契約の藤浪にとっては、メジャーでの生き残りを賭けた戦いが続くが、今回のような投球を引きずってはいけない。やはり正念場での起用が続くであろう今後も、修正点を見つけながら投げ続けられるかが、キーポイントとなるだろう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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