「投げりゃいいんだよ!」大谷翔平への申告敬遠に敵地ファンは怒り メッツ地元解説は「正しい判断。オオタニは危険」
2023年8月26日(土)12時43分 ココカラネクスト

弾丸二塁打を放ち「打者・大谷」としては健在な姿を見せた(C)Getty Images
大谷翔平(エンゼルス)の人気と実力の凄まじさを物語るワンシーンだった。
現地8月25日に敵地で行われたメッツ戦。エンゼルスが2点をリードした9回にそれは起きた。2死一、三塁で大谷が打席に向かうと、敵将のバック・ショーウォルターがすかさず申告敬遠を指示。一塁が埋まった状況での判断だった。
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無論、天才との真っ向勝負を求めたメッツ・ファンからはブーイングが飛んだ。現地で取材をしていた米メディア『Newsday』のラウラ・アルバネーゼ記者によれば、球場からは「とっくに勝負は諦めてるんだ! 彼にただ投げりゃいいんだよ!」という痛烈なヤジも飛んでいたという。
もっとも、エンゼルスで最も打っている打者である大谷を避けるのは、2点差と言う状況を考えても真っ当な策と言えよう。MLBでの指導キャリア33年を誇るショーウォルター監督は試合を諦めていなかったのだ。
結果的に指揮官の策は的中した。続くアンドルー・ベラスケスが初球を打ってシュートゴロに倒れて凡退。無得点で切り抜けられたのだ。ゆえに現地コメンタリーも大谷への申告敬遠には理解を示している。
地元局『SportsNet New York』の実況を務めたゲリー・コーエン氏が「バリー・ボンズを満塁で申告敬遠したことがあるバック(ショーウォルター)は走者一、三塁でオオタニを歩かせました。3番はベラスケスだからよっぽどいい」と指摘。これに解説のロン・ダーリング氏も「これは間違いなく正しい選択だ。オオタニはいま最も危険な打者だ」と訴えた。
なお、試合はエンゼルスが3-1で逃げ切り勝ちを収め、連敗を4でストップ。現地23日に右肘の靭帯に損傷が見つかった大谷は、相手先発の千賀滉大から115.4マイル(約185.7キロ)の弾丸二塁打を放つなど2打数1安打3四球と活躍した。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]