大谷翔平、またルースの記録狙う 得点数現在トップ MLB最多へ可能性十分
2025年5月2日(金)4時0分 スポーツ報知
◆米大リーグ ドジャース12—7マーリンズ(4月30日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)
ドジャース・大谷翔平投手(30)が30日(日本時間5月1日)、本拠地・マーリンズ戦に「1番・DH」で先発出場。8回には右手一本であと少しで本塁打という三塁打を放つなど1安打3得点1盗塁でチームの5連勝に貢献した。今季32得点はMLB最多。167得点ペースで、二刀流の先輩で“野球の神様”のベーブ・ルースの持つ177得点のメジャー記録も狙える勢いだ。4月終了時点での7本塁打、9盗塁は史上初の「50—50」(50本塁打、50盗塁)を達成した昨季を上回るスタートだ。
軽くすくい上げた打球がぐんぐん伸びた。6点リードの8回先頭。大谷はアリアスのスライダーに少し体勢を崩された。最後は右手一本だったが、中堅フェンスを直撃する三塁打となった。打球速度は101・5マイル(約163・3キロ)、飛距離399フィート(約121・6メートル)を計測。5試合連続安打とし、暴投で生還した。今季最多タイの1試合3得点で、両リーグ単独トップを走る32得点となった。
3回無死一、二塁では投ゴロも併殺崩れで一塁に残ると、すかさず二盗を決めて3戦連続の9盗塁目。盗塁王争いではリーグ5位に浮上した。四球を選んだ6回とともにベッツの適時打で生還。年間167得点ペースとなり、元祖二刀流のベーブ・ルース(ヤンキース)が1921年に記録した177得点も狙えるほどの勢いだ。
真美子夫人の出産に立ち会うための産休制度「父親リスト」から復帰後4試合は計16打数2安打6三振と感覚に微妙なズレが生じていた大谷だが、「幸せな寝不足」にも慣れ、娘を中心とした新生活の中でもリズムが整ってきたようだ。最近5試合は19打数8安打6四球で、出塁率は驚異の5割6分。1番打者として最高の働きを見せている。大谷、この日4打点を挙げたベッツ、5号2ランのフリーマンが形成するMVPトリオについて、ロバーツ監督は「全員の重圧を大きく軽減してくれている」と目を細めた。昨季までド軍の一塁コーチとして大谷を支えていたマーリンズのマッカロー監督は「反対側から彼を見るのは楽しくない」とお手上げの様子だった。
4月は産休で2試合の欠場はあったが、3月の東京シリーズからここまで29試合で7本塁打、9盗塁。前人未到の「50—50」を達成した昨季は同時期に7本塁打、5盗塁だった。打者として新たな記録をつくる可能性も十分だ。ド軍は今季2度目の5連勝で地区首位をキープ。2日(日本時間3日)からの敵地10連戦に向けて背番号17が大きな弾みをつけた。(中村 晃大)