「PO進出への試みが失敗に終わった」エンゼルスのウェーバー公示に米識者は冷ややか「今月は争うことすらなく」
2023年8月30日(水)16時12分 ココカラネクスト

ミナシアンGMの大胆な補強策は、結果として実らなかった(C)Getty Images
現地8月29日(日本時間30日)、エンゼルスの大谷翔平は敵地で行われたフィリーズ戦に「2番・指名打者」で先発出場。5打数3安打2打点と11試合ぶりの猛打賞を記録する活躍を見せたものの、チームは12失点で大敗を喫した。
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これでエンゼルスは3連敗。ここまで132試合を経過して63勝70敗で借金は今季ワーストの「7」まで膨らんだ。今季は悲願のプレーオフ進出を目指していたエンゼルスは8月1日(日本時間2日)のトレード期限までに積極補強を敢行。しかし、直後に悪夢の7連敗を喫するなど急失速した。
今季も低迷するエンゼルスだが、球団はこの日の試合前に大きな決断を下した。米スポーツ専門局『ESPN』の名物記者、ジェフ・パッサン氏は自身のX(旧Twitter)アカウントで、「エンゼルスが先発のルーカス・ジオリト、リリーフのマット・ムーアとレイナルド・ロペス、そして外野手のハンター・レンフローとランダル・グリチェクをウェーバー公示にかけたと伝えた。プレーオフに大きく影響する可能性がある。他球団は木曜日(現地31日)から獲得できる」と投稿し、エンゼルスが5選手をウェーバー公示にかけることを伝えた。また、パッサン氏はチーム総年俸を削減するのが狙いでエンゼルスがこの決断を下したことも明かした。
また、地元メディア『AngelsWin.com』の公式Xアカウントはリリーフ右腕のドミニク・リオーネもウェーバー公示にかけたことを伝えた。
エンゼルスが下した決断に現地識者は反応。現地メディア『The Athletic』でエンゼルス番のサム・ブラム記者は自身のXアカウントで「今月はエンゼルスが9年ぶりのプレーオフを目指し、全力を尽くすところから始まった。そして今月は争うことすらなく、その試みが失敗に終わったことを具体的に認識することで終わる」と投稿。今回ウェーバーにかけられた6人の中でジオリト、ロペス、グリチェク、リオーネの4選手はトレードで獲得した選手。トレード市場では買い手に回ったエンゼルスだが、同氏は補強が失敗であったと指摘した。
悲願のプレーオフ進出を目指した今季のエンゼルスだったが、現在ワイルドカード圏内までは11.5ゲーム差。主力6選手を放出する解体劇で、事実上の“終戦宣言”となってしまった。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]