日本代表と明暗…惨敗に終わった中国代表に母国メディアの嘆き節止まず「日本の進歩とはあまりに差がある」【バスケW杯】

2023年9月5日(火)7時0分 ココカラネクスト

渡邊雄太を中心に洗練されたバスケを展開した日本。一方で中国は……。(C)Getty Images

 日本の快進撃に、中国メディアから羨望の眼差しが向けられた。

 9月2日に沖縄で開催された「FIBAバスケットボールワールドカップ」の順位決定ラウンドで、日本代表はカーボベルデ代表に80-71と快勝。大会通算成績を3勝2敗とし、アジア最上位を確定。来夏のパリ五輪出場権を手にした。

【動画】流れを大きく変えた豪快ダンク! 渡邊雄太のファインプレーを見る

 自力で五輪出場を決めたのは、1976年モントリオール五輪以来の快挙だ。それだけに国内でも連日のように“アカツキジャパン”の歴史的な躍動は大々的に報じられた。そうしたなかで、大会前に最大のライバルと目された中国からは、日本を羨む声が上がり続けている。

 アジア勢でも屈指の実力を誇った中国だったが、1次ラウンドから精彩を欠き、セルビア、プエルトリコ、南スーダンを相手に3連敗。順位決定ラウンドでもアンゴラにこそ勝利したが、フィリピンに75-96と大敗。全くいいところなく大会を終えた。

 アジア勢でも6チーム中4位と惨敗と言うべき結果に終わり、国内メディアの風当たりは強まる一方だ。「日本に遅れを取っている」と伝えたスポーツメディア『捜狐』は、日本の快進撃を「奇跡」と表現したうえで、「我々は屈辱を味わった。4年前のワールドカップから良くなるどころか、むしろ悪化している。どうしようもない状態にあると気づかされた」と母国代表の成績を断じた。

 今大会後、日本では、“ある願望”が話題になった。それは人気バスケ漫画「スラムダンク」の作者・井上雄彦氏によるコメントだ。同氏は1992年に発行された単行本の折り返し部分に「次は日本チームの五輪出場が見たい。『スラムダンクを読んでバスケを始めた。』という子供たちが、大きくなってやってくれたら…………オレは泣くぞ」と熱く記していた。

 この列島を沸かせたニュースを知った『捜狐』は、「井上氏が想いを熱くさせてから30年の時が経ち、日本は国際舞台で納得のいくパフォーマンスを見せられるまでに成長した。しかし、中国代表は世界で最も特徴のないチームになった」と嘆く。

 そして、中国バスケットボール界の低迷を憂いた。

「ヤオ・ミンら精鋭たちが居並び、『万里の長城』と言われた魅力や、ライバルに対してのアドバンテージはもはやない。フリースローはろくに決められず、他のチームのように守備で全力を尽そうとせず、試合終了を待たずして精神的に諦めていた。一方、日本は速攻を磨き上げ、常に隙を逃さず確実にモノにする。そうした洗練性において両チームの進歩には、あまりにも差がある」

 さらに「いつになったらかつての威厳は取り戻せるのか」とも記した『捜狐』。この言葉にあるように、中国国内ではバスケットボール代表に改革が求められている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]


ココカラネクスト

「バスケットボール」をもっと詳しく

「バスケットボール」のニュース

「バスケットボール」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ