アントニーに元恋人へのDV疑惑が浮上、ブラジル代表招集外に…本人は無実を主張

　ブラジルサッカー連盟（CBF）は4日、FWアントニー（マンチェスター・ユナイテッド／イングランド）が同国代表のメンバーから離脱したことを発表した。

　9月のインターナショナルウィークでFIFAワールドカップ2026南米予選の2試合を戦うブラジル代表。現地時間8日にホームでボリビア代表、12日にアウェイでエクアドル代表との対戦が予定されている。先月中旬に発表されたメンバー23名に名を連ねていたアントニーだが、代表活動から離脱することが決定。CBFは代役として、FWガブリエウ・ジェズス（アーセナル／イングランド）を追加招集することを発表した。

　CBFはアントニーの離脱理由について「今週月曜日（9月4日）に明らかになったアントニーに関する事実について調査が必要であり、被害者とされる人物、選手本人、ブラジル代表チーム、CBFを保護するため」とのみ発表。具体的な理由については明かされていないが、『スカイスポーツ』や『ガーディアン』などイギリスの有力メディアは、元恋人に対する暴力、DV（ドメスティック・バイオレンス：家庭内暴力）疑惑が、今回のCBFの決定の背景にあると指摘している。

　ブラジルメディア『UOL』は現地時間4日月曜日、アントニーの元恋人ガブリエラ・カヴァリンさんに対する暴力行為、DV（ドメスティック・バイオレンス：家庭内暴力）の疑惑について報道。カヴァリンさんは複数回に渡ってアントニーから暴力行為を受けたと主張しており、頭部や手に負ったケガを写した証拠写真も用意しているとのこと。また、メッセージアプリにて脅迫を受けた証拠もあるとされている。これらの事案はすでにサンパウロとマンチェスターの警察に告発されており、現在も捜査が行われているという。

　一方で、渦中のアントニーは4日に自身の公式Instagramで以下のような声明を発表している。

「ファン、友人、そして家族への敬意から、僕が被害者となった冤罪について公に話さなくてはならない。僕はこの問題に対し、当初から真剣かつ敬意を持って対処してきた。警察当局に対しては明確な情報を提供している。警察の尋問については司法の監視下にあるため、その内容を公表することはできない。しかし、僕は今回の告発が虚偽であり、すでに提出された証拠とこれから提出されるであろう証拠は、僕が無罪であることを示していると100パーセントの確証を持って言うことができる」

「ガブリエラさんとの関係性は、双方から言葉による攻撃があり、波瀾万条だったが、身体的な攻撃を行ったことは一度もない。証言でもインタビューでも、彼女は毎回異なる告発内容を提示している。従って、僕は行われた告発を否定し、必要な内容を明らかにするためにブラジル当局に全面的な裁量を引き続き委ねることを伝えておく。進行中の警察の捜査により、僕の無実が明らかになると信じている」