【ヤクルト】青木宣親「素晴らしい仲間に囲まれ」涙と感謝のラストゲーム 村上宗隆は“師匠”の2安打に「さすがやなって思って」
2024年10月3日(木)6時6分 ココカラネクスト

マルチ安打の青木宣親は、涙と感謝のラストゲームを終えた(C)産経新聞社
ヤクルトの青木宣親が10月2日、神宮球場での広島戦に「1番・中堅」でスタメン出場。4打数2安打で、自身の引退試合となったこの日、マルチ安打と活躍した。
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青木に勝利をプレゼントすべく、打線が序盤から爆発した。初回にホセ・オスナの左中間を破る適時二塁打で1点を先制したあと、2回は左前への安打で出塁した青木を一塁に置き、二死一・二塁の場面で長岡秀樹が右翼へ適時二塁打を放って2点目を入れた。さらに、ドミンゴ・サンタナが右翼席へ17号3ランを放って5‐0と大きくリードを広げた。
「チーム青木」の若手にとっては、“師匠”に成長した姿を見せる特別な日となった。「なんとか結果で恩返ししたい」と、青木にオフの自主トレに誘われ、大きく成長を遂げた長岡はこの日、リーグ最多の161安打を放つまでになった。
チームの4番・村上宗隆は「ちゃんとした形でノリさんの最後の試合を終われたことはすごくうれしいですし、お疲れさまでしたという気持ちです」と話し、青木が2回に続き右翼へ二塁打を放ってマルチ安打をマークしたことについては「さすがやなって思って見ていました」と頷いた。
試合後のセレモニーでは、鳥谷敬、ダルビッシュ有ら球界の仲間たちからのビデオメッセージも届いた。さらに、イチロー氏もサプライズでビデオメッセージに登場するなど、背番号「23」は多くの仲間に愛された。
青木はスピーチで「ついにこの瞬間が来てしまいました」と涙すると、「こんなに盛大に送り出してくれたファンの皆さん、球団関係者の皆さん、心より感謝を申し上げます」と話し、家族やスタッフにも感謝を述べ、途中、スタンドから「泣かないで」という声に「泣きますよ、泣くよ、21年も野球やったんすよ」と、和ませる場面もあった。
そして「アメリカから帰ってきて、素晴らしい仲間に囲まれ、本当に豊かなものになりました。その仲間たちに囲まれこうやって送り出してくれること、本当にうれしく思います。本当にありがとう」と、チームメイトに感謝を綴った。
最後は「いつも応援してくれたファン、いつも本当に温かい声援をありがとうございました。そして、この自分が愛したこの球団をよろしくお願いします。また会いましょう。本当にありがとうございました」と、スタンドのファンに“再会”を約束。21年間の現役生活にピリオドを打った。
[文:別府勉]