MotoGP第10戦:ウエットから変化する路面状況のなか、ミラーが初日総合トップ。中上は総合3番手

2020年10月9日(金)22時30分 AUTOSPORT web

 MotoGP第10戦フランスGPのフリー走行1回目、2回目がフランスのル・マン-ブガッティ・サーキットで行われ、MotoGPクラスはジャック・ミラー(プラマック・レーシング)が初日総合トップ。中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)はフリー走行2回目の終盤で転倒を喫したものの、総合3番手で初日を終えた。


 今大会も引き続きマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)は欠場。代役としてステファン・ブラドルが参戦となった。


 フランスGPの初日は雨に見舞われ、MotoGPクラスのフリー走行1回目は気温15度、路面温度14度、路面状況はウエットで始まった。セッション序盤、トップに立っていたのはアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム)だったが、開始20分過ぎにはジャック・ミラー(プラマック・レーシング)、その数分後にはフランセスコ・バニャイア(プラマック・レーシング)が1番手タイムをマーク。さらにダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ・チーム)がトップタイムを記録し、セッション中盤はドゥカティ勢がトップ4を占める。


 残り時間20分でマーベリック・ビニャーレス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が一時、トップに立つも、その直後、ペトルッチがビニャーレスのトップタイムを0.190秒更新。その後もフランコ・モルビデリ(ペトロナス・ヤマハSRT)、ミラーがかわるがわるトップタイムを記録する。


 セッション終盤、残り時間が3分になるころ、ビニャーレスが再びトップに浮上。しかし最後のアタックで、ドヴィツィオーゾ、さらにブラッドリー・スミス(アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ)がタイムを更新。スミスは1分43秒804をマークして、トップでフリー走行1回目を終えた。


 2番手は母国グランプリとなるヨハン・ザルコ(エスポンソラーマ・レーシング)。3番手にペトルッチ、4番手にミラー、5番手にドヴィツィオーゾのドゥカティ勢が続き、6番手にビニャーレス、7番手にモルビデリ、8番手にバレンティーノ・ロッシ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)のヤマハ勢がつけた。


 ヤマハ勢最後のひとり、ファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)はセッションをとおして下位に沈み、最終的に18番手。中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は17番手だった。


■FP2 スリックタイヤでミラーがトップ。中上は3番手


 フリー走行2回目を迎えるころには、コース上にはドライパッチが見える状況。気温は16度、路面温度は17度で始まった。


 セッション序盤はこうした路面状況により、ピットで様子を見るライダーもおり、コースインをするライダーのなかでもレインタイヤとスリックタイヤで選択が分かれた。序盤はレインタイヤを履くジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)が1分43秒515のトップタイムをマーク。ミルのタイムはフリー走行1回目のトップタイムを上回っており、路面状況は回復しているようだったが、開始8分で雨が落ちてきたことを知らせるレッドクロスのフラッグが提示される。


 多くのライダーがピットで待機するなか、ヨハン・ザルコ(エスポンソラーマ・レーシング)がレインタイヤで1分41秒811を記録してトップに浮上。ザルコはその後も走行を続け、さらにタイムを詰めていく。


 2番手にはレインタイヤを履くビニャーレスがつけ、3番手には前後ともにソフトのスリックタイヤを履くミラーがつける。ミラーはスリックタイヤのまま、4周目には1分39秒629を記録。トップに浮上した。ミラーはその後もタイムを更新する。


 セッション開始20分を過ぎるころになると、ほぼすべてのライダーがコースインし、スリックタイヤで走行を開始した。


 各ライダーがタイムを更新し、刻々と順位が入れ替わるなか、セッション残り時間15分には中上が1分35秒924を記録してトップに立つ。中上はその後もラップごとにタイムを更新し、トップをキープする。


 セッション終盤には全体的にタイムが上がっていったが、反面、転倒も起こり始めた。残り時間10分で、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ)がクラッシュ。続いてスミスが11コーナーでハイサイドを起こして転倒し、その2分後には3コーナーで、ドヴィツィオーゾがスリップダウンを喫した。残り時間5分では、ビニャーレスが転倒こそ喫しなかったものの、8コーナーで大きくコースアウト。ゆっくりと減速してグラベルを直進し、再び走行に加わった。


 セッションの残り時間が5分を切ると、各ライダーがタイムを更新していき、上位のライダーが目まぐるしく変わっていく。こうした状況のなかでトップタイムを記録したのは、セッション序盤からスリックタイヤで走行を行っていたミラー。最終的に1分34秒133を記録して、フリー走行2回目、初日総合としてもトップで終えた。


 2番手には最後のアタックでタイムを更新したビニャーレスが浮上。中上はチェッカー後のアタック中、11コーナーで転倒を喫してタイム更新ならず、3番手だった。4番手はザルコ、5番手はロッシがつけている。


 クラッチローが7番手、アレックス・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が8番手につけ、ホンダ勢3人がトップ10圏内に入った。一方、チーム・スズキ・エクスターのふたりはアレックス・リンスが11番手、ミルが12番手に沈み、また、チャンピオンシップのランキングトップであるクアルタラロはこのセッションでも奮わず、13番手に終わった。

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