ロッテの佐々木朗希がCS開幕戦で27日ぶり実戦復帰 好投して先勝もチームには新たな試練が

2023年10月15日(日)17時48分 ココカラネクスト

3回を完璧に投げ切った佐々木朗。ファイナルステージでも出番が与えられそうだ(C)Getty Images

 ロッテの佐々木朗希が10月14日、ZOZOマリンスタジアムで行われたクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第1戦のソフトバンク戦で27日ぶりに先発登板し、3イニングを投げた。4三振を奪うなど1人も走者を許さず無安打無失点。球速は自己最速の165キロには及ばなかったものの、162キロを記録し、ソフトバンク打線を手玉に取ってチームを勝利に導いた。

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 登板間隔が空いたのは発熱でレギュラーシーズン終盤に戦列を離脱していたため。プロ4年目だが、発熱明けの登板は初めて。いったん体調を崩すと、練習が滞り、投手は関節が緩みやすいとされる。佐々木朗自身も体調が本調子でないことを自覚しており、吉井理人監督のたっての希望で先発マウンドに上がったという。

 他球団の関係者も「3回を投げれば、上出来だし、なおかつ1本もヒットを打たれなかった。立ち上がりで全く崩れなかったのは恐れ入る」と指摘した。実際には4回以降も続投できるほどの余力を残していたようだが、肩肘の負担や体調面を考慮して吉井監督は投球制限を設定。3回が目安だったようで、球数も41球だった。

 ロッテは先発の駒が足りない。種市篤暉が右肘の炎症で、カスティーヨも右前腕の張りで出場選手登録を抹消され、ポストシーズンの登板は絶望的。先発もできる岩下大輝も国の指定難病「胸椎黄色靱帯骨化症」の手術を行ったばかりで、怪我で開幕二軍スタートだった実力者の石川歩や二木康太は結局、一軍での登板機会はなかった。

 先発陣には現時点でほかに小島和哉、西野勇士、美馬学、メルセデスらがいるものの、このままロッテがファイナルステージに進んだ場合は、再び佐々木朗に先発登板させなければならない。

 ただし、次も球数制限を設ける予定で、5回が降板の目安となりそう。その場合は救援陣をつぎ込まざるを得ない。中6日の場合は21日の第4戦が想定されるが、先発陣が足りないためにその前の試合が、初回から中継ぎ陣でつなぐブルペンデーになる可能性もあり、救援陣の負担が余計に増すことになる。

 吉井監督もファーストステージ第1戦で先勝した後のテレビインタビューで佐々木朗の今後について「まず明日(15日)の状態を見てからですね。できれば本当、(次も)投げてもらいたいです」と話した。

 投手王国と呼ばれてきたロッテにとって短期決戦での先発投手不足は大誤算。まさに綱渡り状態だ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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