最終SS直前、ヌービル車にトラブル「最後まで走り切れてほっとした」/WRC第11戦スペイン デイ3後コメント
2021年10月18日(月)16時28分 AUTOSPORT web
10月17日、WRC世界ラリー選手権第11戦スペインの競技最終日はSS14〜SS17が行われ、ヒュンダイ・シェル・モビスWRTのティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が総合首位でフィニッシュし、2021年シーズン2勝目を飾った。そんな『ラリー・スペイン』の全日程を終えたトヨタとヒュンダイの両チームから、戦いを終えたドライバーたちのコメントが発表されている。
■Mスポーツ・フォードWRT
●ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)/総合6位
「最後はめちゃくちゃにプッシュしたよ。雨が降っているのが見えたから全力で進んでいったんだ」
「クリス(・パターソン/コドライバー)が本当に完璧な紳士であったことを言っておきたい。彼と一緒に仕事ができたことは、僕の人生において本当に名誉なことだ」
●クリス・パターソン/同上(今戦をもって2度目の引退)
「私はこのような素晴らしいキャリアを送ることができ、そのすべての瞬間を愛してきた。私が出会ったすべての人々に感謝したい。本当に素晴らしい喜びだった」
●アドリアン・フルモー(フォード・フィエスタWRC)/総合16位
「僕たちより(スタート順が)後ろのクルーにとってはすごくトリッキーになるだろう。ステージの最後はとても滑りやすく、マシンは簡単にスナップした」
「僕たちはクリーンな走行をしたから、様子を見ていこう。ウエットなコンディションでのハードタイヤの経験は大したものだったよ」
※いずれもSS17直後のコメントより
■ヒュンダイ・シェル・モビスWRT
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/総合優勝
「正直なところ、ラリーを最後まで無事に終えることができてほっとしている。厳しい週末だったし、課題がないわけではなかった」
「僕たちはすべてのステージにわたって信じられないくらい懸命に戦ってきた。何度もファステストタイムを出し、徐々に自分たちのアドバンテージを広げていったんだ」
「結果自体は、おそらくどれだけ僕たちが努力したかということを示してはない。最終ステージまで極めてクリーンな走行をした。その時点まですべてが完璧にいったんだ」
「残念ながらパワーステージの前にエンジンスターター・モーターの問題があって、かなりのストレスがあった。それだけがこのポジティブなラリーでの唯一残念な側面だったね」
「マルティン(・ウィダグ/コドライバー)のさらなる優れた仕事に感謝したい。ともに獲得した2度目の優勝だ。同じようにダニ(・ソルド)とカンディード(・カレラ/コドライバー)も表彰台を獲得したね」
●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)/総合3位
「本当のところ、僕がどれだけハッピーかは想像できないと思うよ。自分自身に対してだけでなく、カンディード(・カレラ/コドライバー)のこともある。これは僕たちが一緒に獲得した初めての表彰台だからね」
「彼は僕たちがこのレベルに達するように懸命に取り組んできた。これ以上のことはできなかったよ。すべてのステージでプッシュした。この週末に応援してくれていた僕の家族とサポーターのみんなにお礼を言いたい」
「セバスチャン(・オジエ)とは素晴らしいバトルができたし、ここ(母国)でドライブできたのは喜びだった」
「チームがこのような競争力のあるマシンを与えてくれたこと、つねにサポートしてくれたことに感謝している。そのおかげで僕たちは戦うことができた。僕はとても幸せだ」
■TOYOTA GAZOO Racing WRT
●セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)/総合4位
「今回は総合4位以上を目標にしていたが、それでもドライバー選手権争いにおいては充分なポイントを獲得することができた」
「今日は(表彰台争いが)接戦となり、最初の3本のステージは全力でトライしたのだけど最後のステージで雨が降ってしまい、そこでリスクを冒さないという戦略が功を奏さず、安全に走ることを選んだ」
「それでも、全体的には今週末がタイトル争いにおいてポジティブな一歩になったことは間違いないし、それが何よりも重要なことだ。タイトル争いはまだ終わっていないので、モンツァでは昨年の成功を再現できるように頑張りたいと思う」
●エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)/総合2位
「総合2位というのはポジティブな結果ではあるが、ラリーのスタートがとても良かっただけに、手放しでは喜べない」
「残念ながら、少しずつ良い感覚が薄れていき、クルマとの完全な一体感を得られなくなったんだ。今週末は、本当はもう少し速く走れたと思う」
「ただし、良かったこともある。(オジエとの)ポイント差を縮めることができたし、タイトルの可能性はまだ残っている」
「1戦で詰めるには大き過ぎる差ではあるが、昨年自分たちが経験したように、最後まで何が起こるかわからないので、モンツァではもう一度ベストを尽くして戦うつもりだ」
●カッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)/総合5位
「全体的にはとても良い週末だった。とくに金曜日には多くのことを学び、週末が進むにつれて、セットアップと自分のドライビングの両方が良くなっていった」
「今日はパワーステージ優勝を目指していたのだけど、コンディションがトリッキーで、後続の選手たちが走る頃には路面が乾いてしまっていたので、自分にチャンスはなかったね」
「完璧なフィーリングを得ることができず、思うようなペースでは走れなかったが、自分のベストを尽くしたし、中身のある週末になったと思うよ」