130Rで大クラッシュの笹原右京に骨折等はなし、週明けに再度精密検査へ。第9戦は2台欠場
2023年10月28日(土)20時41分 AUTOSPORT web
10月28日に鈴鹿サーキットで行われた2023全日本スーパーフォーミュラ選手権の第8戦決勝は、4周目の130Rで笹原右京(VANTELIN TEAM TOM’S)と大津弘樹(TCS NAKAJIMA RACING)が接触からクラッシュ、コースの防護フェンスが壊れ、途中でレース終了となった。
両ドライバーとも無事であることが、プロモーターである日本レースプロモーションの公式X等で伝えられたが、笹原は脳震盪の診断を受け、三重県内の病院に救急車で搬送。詳しく検査を行った結果、骨折や打撲痕などは確認されず、安静のため一晩入院することが分かった。
決勝レース序盤の各車が接近したシチュエーションで、17番手を走行していた笹原を後方から迫っていた大津が抜きにかかったが、130Rに入るところでサイド・バイ・サイドの状態から接触した2台は、ともにハイスピードのままスポンジバリアへと向かっていった。
笹原のマシンは、バリアにぶつかる直前にマシンが宙に浮き、バリアの先の防護フェンスにクラッシュ。ここでマシンはモノコック含む前部と、エンジン〜リヤセクションの後部に分断され、マシンの前側半分が、フェンスの向こう側まで飛んでいった。
救出された笹原は意識はあるという情報までは入っていたが、18時30分すぎにチームを訪ねると、ちょうど病院での詳細情報が届いたばかりのタイミングだった。
「病院に行って、全身CTの検査をしました。その結果、打撲痕はなく、骨折もありませんでした。ただ、強い脳震盪を受けているので、1日安静するために入院することとなりました」とチームマネジャーの山田淳氏。
「うちのマネジャーも同行させましたけど、面会はご家族だけだったので(チームスタッフは)本人と話はできていません。笹原のお父さんの話だと、普通に会話ができて『皆さんに迷惑をかけて申し訳ない』というようなことは話していたとのことです」
笹原は、ドクターストップも出ているため、翌日の第9戦の欠場が決定している。仮に本人の体調が問題なかったとしても、マシンは“全損状態”で「クルマはバラバラなので直らないですね。使えるパーツがほとんどないかなという感じなので、作り直しになると思います」とのことだ。
何もなければ翌日には退院できる笹原だが、9月のスーパーGT第6戦SUGOで発生したアクシデントでも、山本尚貴が別の病院で行った精密検査で大きな怪我を負っていることが判明した。
「山本選手の件もあるし、退院後に何かおかしいというようなことになっても困るので、セカンドオピニオンではないですけど、(今の病院を)退院したあとの月曜日に、別の大きな病院で検査入院をするとのことです」と山田氏。来週にはスーパーGTの最終戦も控えているが、週明けに行う検査入院の結果を見て、その後を判断することになりそうだ。
「とにかく、笹原選手が無事で何よりです」と胸を撫で下ろしていた山田氏だったが、国内トップカテゴリーで大きなアクシデントが続いているだけに、表情は険しいままだった。
なお、大津は第8戦決勝後のTCS NAKAJIMA RACINGのリリースで「自分がオーバーテイクシステムを使える状況で相手に並んでいったところ、2台で接触してクラッシュとなりました。代役参戦として、山本選手のクルマをきちんと持ち帰ることが第1優先だと思っているなかで、壊してしまってチームに申し訳ないです」とコメントを発表。レース終了後、ピットではチームスタッフたちと話をする姿も見られた。
ただ、マシンの損傷状況が大きいため、こちらも29日の第9戦は欠場となることがチームリリースのなかで発表されている。
大津選手と笹原選手の
クラッシュにより
赤旗中断中です。大津選手は既に
自らの足で歩いており
笹原選手も意識は
はっきりしているとのこと。まずは両名とも無事で良かったです…
第8戦 #鈴鹿サーキット決勝
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