スーパー耐久:国内四輪ビッグレースで“限定的”ながら今季初のピットウォークを開催
2020年11月1日(日)12時1分 AUTOSPORT web
11月1日、ピレリスーパー耐久シリーズ第3戦『スーパー耐久 in 岡山』は岡山県の岡山国際サーキットでGr-1の決勝日を迎えたが、レースに先立ち、一部のファンに向け、日本国内の四輪ビッグレースで2020年に初めてピットウォークが行われた。
サーキットのピットレーンにファンが入場でき、レーシングカーを間近で観られるほか、通常であればドライバーやレースクイーンとの交流の場ともなっていたピットウォーク。ただ、2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、来場者が“密”な状態になってしまうことから、今季はこれまでスーパーGT、全日本スーパーフォーミュラ選手権、そしてピレリスーパー耐久シリーズでもピットウォークと題したイベントは行われてこなかった。
ピレリスーパー耐久シリーズでは、第1戦の富士SUPER TEC 24時間レースで『ピットビューイング』と題し、車両を観るだけ、レースクイーンもメインストレート上と密を避ける対策をとられながらイベントが行われていたが、この日はピットウォーク券の一般販売はなく、岡山国際サーキットのゲストやラウンジパス等のチケット所持者、スーパー耐久年間パスを所持しているファン(全員問診票を提出)のみ参加可能、また10月30日にレースを終えていたGr-2のチームは不在という限定的なかたちながら、ピットウォークが行われた。
もちろん、入場の整列はソーシャルディスタンスを守り、またドライバー、レースクイーンはマスクやフェイスガードを着用、ファンは距離を保ち、交流は禁じられるなど、まだまだ2019年までどおりとはいかなかったが、それでもこうしてピットウォークが実現したことは、ドライバー、スタッフにとっても、レースクイーンにとっても、そしてもちろんファンにとっても感慨深いものとなった。
ピレリスーパー耐久シリーズのイメージガールでもあるD’STATION FRESH ANGELSの林紗久羅さんは「富士で『ピットビューイング』はありましたが、ピットウォークというものは今年初めてで、実質一年ぶりになりますね」という。
「ピットウォークはレースクイーンのお仕事のメインのひとつでもありますし、これがないと、ファンの皆さんとこうして間近で交流できる機会はかなり少なくなってしまいます。レースクイーンとして誇りがもてる仕事のひとつですし、こうして開催していただけて、うれしく思います」
「今まで“当たり前だったこと”がようやくまた戻ってきたと感じることができましたし、より一層チームを応援できているんだな、という気持ちになることができました」
スーパーGTやスーパーフォーミュラでもレースクイーンがサーキットに戻りはじめており、チームスタッフや関係者も今回のピットウォークを観ながら「こういう光景はやっぱりいいですね」という声が多く聞かれた。依然として新型コロナウイルス感染拡大防止に向けては予断を許さない状況だが、まずはこうして一歩を踏み出せたことを喜びたいところだ。