「人々の記憶に残り続ける」現役引退の小野伸二へ米放送局も惜別の言葉 「天才」の26年のキャリアに賛辞

2023年12月5日(火)18時0分 ココカラネクスト

天才的なプレーで観衆を魅了した小野。海外からも賛辞が止まない(C)Getty Images

 北海道コンサドーレ札幌の小野伸二が古巣との一戦を最後に、現役生活にピリオドを打った。12月3日、ホームでの浦和レッズ戦にスタメン出場し、多くのファンの前で22分間プレーを披露。交代を告げられると、拍手に包まれる中、両チーム選手による花道を通り、背番号44がピッチを後にした。

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 日本が初めて世界の舞台に立つこととなった1998年に浦和レッズでプロデビュー。その年の6月には、18歳でフランスワールドカップ(W杯)にも出場した。日本サッカーの新たな未来を担う存在として、若くして大きな期待を背負い、プロキャリアをスタートさせている。

 その後も2度のW杯を戦い、オリンピックの舞台でも若きチームの先頭に立った。また、日本のみならずオランダやドイツ、オーストラリアのクラブチームにも所属し、多くのファンがそのプレーに魅了された。

 大怪我にも見舞われながらも26年間に渡りプロ選手としての役割を全うし続け、日本サッカーの歴史に名を刻んだ。もちろん、ピッチを去った「天才」に対しては、現在も海外メディアからも賛辞が贈られている。米スポーツ放送局『ESPN』でも現地時間12月4日に小野の特集記事を配信した。

「シンジ・オノが静かに現役を終えたが、天才的なプレーは長く記憶に残る」

 トピックには、そのように銘打たれており、キャリアを振り返りながら、小野への惜別の内容が綴られている。その中ではW杯デビューや、「浦和で一貫して活躍した後、すぐにエールディビジの強豪フェイエノールトに声がかかり、重要なトップチーム選手としての地位を確立するのに時間はかからなかった。UEFAカップ優勝に貢献した」など、若かりし時代のエピソードを紹介。

 さらに「日曜日に行われた最後の試合でも、オノの体格を見れば、あと1、2シーズンはプレーを続けることができるだろう」とし、続けて「しかし、彼のキャリアを通してそうであったように、オノは怪我に苦しめられ、その代償は確かに大きかった」とも綴っている。

 同メディアは「今、アジアサッカーが生んだ最高の選手を語るとき、彼の名前が真っ先に浮かぶことはないかもしれない」と小野の選手としての印象を記すも、「しかしその天才ぶりは、日本からロッテルダム、パラマタ(オーストラリアの地名)、そしてまた日本に戻ってくるまで、プレーを目の当たりにした人々の記憶に残り続けるだろう」と称えている。

 プロデビュー以前より「天才」と評されていた男の引退を惜しむ声は止まない。そして、現役最後のプレーを終えピッチを去る瞬間の光景が物語るように、小野はサッカーという競技において、敵味方を問わず愛される選手だった。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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