東京都中学英語スピーキング、受験者の約6割が英検3級相当
2020年3月27日(金)19時45分 リセマム
中学校英語スピーキングテストのプレテストは、2019年11月7日から12月21日の期間、都内公立中学校(抽出校)77校・約8,000人を対象に実施。中学校75会場、外部2会場(都立高校1会場・民間施設1会場)にて、タブレット端末、イヤホンマイク、防音用イヤーマフを使用し、解答音声を録音する方式(前半と後半の2組に分け、交代で実施)で行われた。
2019年度プレテストの結果は、平均スコアが210点満点中114.4点。スコア度数分布をみると、「0-39」が7%、「40-69」が11%、「70-99」が17%、「100-129」が25%、「130-159」が22%、「160-189」が14%、「190-210」が4%。「100-129」「130-159」「160-189」は英検3級相当、「190-210」は準2級相当となっており、プレテスト受験者の約6割が英検3級相当のスコアという結果だった。
観点別達成度をみると、コミュニケーションの達成度(2段階評価)は「0(×)」27.6%、「1(◯)」72.4%、言語使用(5段階評価)は「0(×)」18.8%、「1(△)」48.7%、「2(◯)」32.0%、「3(◎)」0.4%、「4(◎◎)」0.01%、発音・流ちょうさ(4段階評価)は「0(×)」10.2%、「1(△)」35.8%、「2(◯)」53.0%、「3(◎)」1.0%。
受験者には得点および学習アドバイスなど、実施校・区市町村教育委員会には得点結果データなどが返却される。また、東京都教育委員会は2月4日付で、Webサイトにプレテストのスクリプト、解答例、採点基準を公開している。
東京都教委は検証の結果、中学校学習指導要領および東京都の出題方針に基づき監修を行い、適切な問題を出題し、受験者の能力を適正に評価することができたと評した。一方、運営については、事前準備の説明が複数の方法(掲示、口頭、紙面)に分かれており、煩雑だったと指摘している。
今後は、本格実施を見据えた出題内容などの検討、タブレット端末のプログラム改良、外部会場での円滑な実施・運営、中学校3年間を見通した指導計画の改善、都教委が作成した指導資料・映像資料の活用に取り組む。
なお、2020年度は、都内公立中学校全校・約80,000人を対象に確認プレテストを実施。2021年度には中学校英語スピーキングテストを都内公立中学校第3学年全生徒を対象に行い、都立高等学校入学者選抜に活用する予定となっている。