倦怠感や気分の落ち込み…春の体調不良は<気象病>かも?首や肩の血流をアップさせるセルフケアを紹介。食事や漢方薬で自律神経の乱れを整えて
2025年4月23日(水)13時30分 婦人公論.jp
イラスト:小林マキ
うららかな陽気に反するように、春になると倦怠感や気分の落ち込み、体の不調を訴える人が増えます。その原因は《気候の影響》かもしれません。気象病研究の第一人者に、原因と対策を聞きました(イラスト/小林マキ 取材・文・構成/岩田正恵《インパクト》 デザイン/米山和子《プッシュ》)
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⚫︎気象病を和らげるセルフケア
首・肩の血流をアップさせる「首すじほぐしストレッチ」
耳の血行を促すには、首まわりのこりを解消することが大切。
「入浴後など、筋肉が温まっているときに毎日行いましょう。自然に呼吸をしながらリラックスした状態で行うと、自律神経も整います」(佐藤先生。以下同)
【首すじほぐしストレッチのやり方】
1)テニスボールを用意する。痛みを感じるときは、テニスボールより軟らかいボールを使う
2)床にあお向けに寝る。首のつけ根にボールを置き、ゆっくりと圧を加えて10秒間キープする
3)うつ伏せに寝る。あごの下にテニスボールを置き、ゆっくりと圧を加えて10秒間キープする。のどぼとけを圧迫しないように注意して
耳の血行を促す「耳温熱」
耳を温めると、血行が促され、頭痛やめまいなどの症状を和らげることができます。
「耳の後ろの出っ張った骨から人差し指1本分下にある『完骨』というツボを中心に、両耳が温まるまでじっくりとホットタオルを当てましょう」
予防としても、症状が表れたときの対処法としても役立ちます。
天気に振り回されない体をつくる「食事」
自律神経を整える栄養素を含む食材を摂りましょう。
「海藻や大豆製品、ナッツ類に含まれるマグネシウムや、牡蠣や煮干し、たらこなどに含まれる亜鉛は、自律神経のバランスを整え、めまい予防にも効果的。豚肉やウナギ、豆類に豊富なビタミンB1は、脳や神経の働きを整えます」
コーヒーや紅茶といったカフェイン入りの飲み物やアルコール類は、交感神経を刺激し頭痛を誘発するので、できるだけ控えて。
気象病改善に役立つ「漢方薬」
症状を抑えるために薬の力を借りるのも手です。
「めまいがある場合は、内耳にある神経の興奮を抑え、血行を促す抗めまい薬が処方されます。また、気象病を引き起こす内耳の血行不良や自律神経の乱れを整えるには、漢方薬も有効。頭痛外来、気象病・天気痛外来などで相談のうえ、処方してもらうとよいでしょう」
【気象病予防に役立つアイテム】
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キアガード〈第2類医薬品〉 24錠 ¥1,430/ロート製薬
タクシャ、チョレイ、ブクリョウ、ソウジュツ、ケイヒの5種類の生薬からなる漢方薬「五苓散」エキスを配合。気圧の変化などによる頭痛・めまい症状を抑え、全身の水分代謝を整えむくみも改善する。
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ナイトミン 耳ほぐタイム 発熱体5セット ¥767(編集部調べ)/小林製薬
付属の発熱体をケースに入れて耳にセットすると、約40度の温熱が約20分持続する。耳がじんわりと温まり血行を促進、気分もリラックスする。天気頭痛予防のほか、安眠対策にも。
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天気痛耳せん ¥2,498/パスカル・ユニバース
佐藤純先生監修の、天気痛を予防する耳栓。「気圧調整フィルター」が外気圧の変化を緩やかにし、鼓膜に急激な気圧変化が伝わるのを防ぐ。「ふつう」と「小さめ」の2サイズ。
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※記事内の商品価格はすべて税込です