「じぃじ、毛出てる」の一言にショック…加齢で目立ちやすくなる鼻毛や耳毛を安全に処理し清潔感

2025年5月3日(土)10時41分 読売新聞

 年齢を重ねるとともに目立つのが、鼻や耳から生えた毛だ。安全に処理して、日頃から清潔感を保っておきたい。(井上大輔)

先丸いハサミや鼻毛カッター使用

 「じぃじ、毛出てる」

 東京都豊島区の男性(67)は1月、久しぶりに会った孫(6)からの一言にショックを受けた。

 指摘されたのは、無造作に伸びた鼻毛と耳毛。2年前に仕事を辞めて以降、身だしなみに気を使う機会が減り、処理を怠っていたという。「目も悪くなり、言われるまで気付かなかった」と話す。

 男性の医療脱毛などを手がける「メンズリゼ」の2023年のアンケート調査によると、60代の65%が「以前より眉・鼻・耳の毛が長く伸びるようになった」と感じているという。

 メンズリゼ総院長の赤塚正洋さんは、「鼻毛や耳毛は、年齢とともに目立ちやすくなる」と話す。毛が生えてから抜けるまでの毛周期が、加齢に伴って長くなる場合があり、毛が、長く太く成長し続けてしまうことが原因だという。

 どのように処理すればよいのか。

 エムズクリニック白金院長で、耳鼻咽喉科専門医の三塚沙希さんは「鼻毛は、鼻の入り口から5ミリ程度の長さにそろえるのが理想」と助言する。

 鼻毛は、ほこりやウイルスの侵入を防ぎ、鼻腔びくう内の温度や湿度を一定に保つ働きがある。短くしすぎると健康を害する恐れがあるという。一方、長すぎると、ごみがたまって不衛生になり、花粉症の症状が長引くこともあるという。

 「毛抜きは毛穴を傷つけやすく、傷口から細菌が入って、炎症を引き起こす恐れもある」と三塚さん。鼻毛の処理には、先が丸いハサミや、刃が直接当たらない鼻毛カッターを使うのがおすすめだという。

 鼻毛を処理する際は、顔の斜め下に鏡を置き、少し顎を上げ、鼻の中がよく見える姿勢で行うと安全だ。鼻の入り口から数センチ奥に粘膜があるため、鼻毛は入り口から5ミリ〜1センチほどのところで切りそろえる。鼻毛カッターを使う場合は、穴の奥まで入れすぎたり、穴の側面に強く押しつけたりしないように注意する。

耳毛 根元に近い位置を慎重に切る

 耳毛は、耳の穴の近くにある「耳珠じじゅ」という出っ張りの周辺に生えやすいという。耳は鼻以上にデリケートで、耳の穴にはハサミなどを入れず、目立つ毛のみカットする。

 耳毛は位置を把握するのが難しく、可能なら家族などに処理をお願いする。自分で切る場合は、三面鏡などを使って耳毛の位置を確認し、片方の手で毛の先をつかみ、根元に近い位置を慎重に切る。

 また、鼻毛カッターの中には、他の毛の処理に使えるものもある。パナソニックの「エチケットカッター」は、鼻毛や耳毛、眉毛の手入れにも利用できる。耳毛の処理に使う際は、生え際にカッターの先端を軽く押し当て、皮膚をなでるように動かす。

 同社の担当者は「定期的にチェックする日を決めておくとよいでしょう」と話す。

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